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カフカス地方

カフカス地方 カフカスちほう (Region of Kavkaz)

PCが予め知ってていい情報

 「カフカス地方」は、黒海?東岸とカスピ海?西岸との間で、カフカス山脈(大カフカス山脈)を中心に、北側の北カフカス地方?(ブレドカフカジエ、前カフカス地方)と、南側の南カフカス地方?(ザカフジエ、後カフカス地方)とを併せた一帯。つまり、西アジアとヨーロッパ・ロシア?とに渡る広域地域概念。

 南カフカス地方でグルジア共和国?アゼルバイジャン共和国アルメニア共和国が、旧ソ連邦崩壊に前後しそれぞれ独立したのに対し、北カフカス地方は現在もロシア連邦に属す。

 そのため、単に「カフカス地方」と言ったときに、南カフカス地方が意味されていることも少なくない。

 「ブレドカフカジエ(前カフカス地方)」、「ザカフジエ(後カフカス地方)」の、「前」「後」は、ロシア側からみた遠近に基づく。英語読みでは、「コーカサス地方」。

【参照地図】

追加情報

小辞典版推奨判定
「情報+知性 目標値10」、「歴史+知性 目標値12」
やや詳しい情報 カフカス地方に含まれる南カフカス地方?には、地理学上は小カフカス山脈も含まれる。
 従って、広義の小カフカス山脈に属すアララト山一帯にあたる、現トルコ共和国領?東端や、イラン=イスラム共和国北西部も、地理学上はカフカス地方に含めることもある。
 しかし、現状の国際政治の実際では、カフカス地方、南カフカス地方?と言った場合は、アルメニア共和国領やアゼルバイジャン共和国領までを指す、との暗黙の前提で用いられることが多い。
 1999年以降、大カフカス山脈の一部である西カフカス山脈は、ロシア連邦ユネスコ世界遺産(自然遺産)に登録されている。

小辞典版推奨判定
「言語+知性 目標値12」、「交流+知性 目標値14」
詳しい情報 カフカス地方は、少数民族、少数派言語が多数現存していることで有名な地域。言語学では「言語学上のガラパゴス」の異名で呼ばれる。
 多数の少数言語は、カフカス諸語(イベロ・カフカス諸語)、印欧語族に属す諸語、アルタイ諸語に大別され、総数は、50以上とも100に及ぶとも言われる。
 現状では、全般にロシア語が共通語的に広く通用する。南カフカス地方では、ロシア語に次いで、ペルシア語、トルコ語が通用する範囲が広い。アラビア語も、南カフカス地方では、ペルシア語、トルコ語に準じて通用する。英、仏、独などの言語の通用範囲はアラビア語以下である。

【参照地図】

GM向け参考情報

用途

 カフカス地方は、カフカス山脈(大カフカス山脈)があるだけでなく、全般に山がちな土地が多く、冒険の舞台にはことかきません。

 遺跡の類は、比較的マニアックなものが多くなりますが、おそらくはヒッタイト人がアナトリア高原に侵出していったルートであり、キンメリア人、スキタイ人、メディア人、ペルシア人が南下したルートです。古代史ロマンのネタにはことかきません。

 はっきり書くと、山間には僻地が多いので、UFO?が飛んでこようが天使が降臨しようが、場所さえ選べば、異常な事態をおこして事後収拾に困ることも少ないでしょう。

 少数民族の存在も、古代史ロマンと絡めた伝奇物語風の題材にはうってつけです。

 グルジア、チェチェン、アゼルバイジャンと言った火種を抱えた国が多く、カスピ海沿岸からの石油や天然ガスのパイプラインも敷設され、陰謀の題材にも困りません。ただし、場所によっては、あまり派手なことを起こすと、政治的波及効果を、キャンペーン・プレイの内で収拾するのには苦労するかもしれません。陰謀組織もあからさまな部隊の活動は一般人に目撃されないよう注意していることでしょう。

 最後の点は、シナリオ・メイクのときの注意ポイントの1つになると思われます。

地勢大観

 ここでは、地勢の大観のみをし、域内各地の詳細は関連の別項目に譲ります。

 カフカス地方は、大カフカス山脈を境に、北カフカス地方?(ブレドカフカジエ、前カフカス地方)と、南カフカス地方?(ザカフジエ、後カフカス地方)とに大別される。

北カフカス地方
 北カフカス地方には、ロシア連邦南連邦管区の一部が含まれる。
 ロシア連邦構成国の内、北カフカス地方に位置するとされるのは、アドゥイゲ共和国?、イングーシ共和国?、カバルダ=バルカル共和国?、カラチャイ=チェルケス共和国?、北オセチア=アラニア共和国?ダゲスタン共和国、チェチェン共和国?の7カ国。カルムイキア共和国?も遠くはない。
南カフカス地方
 南カフカス地方は、山がちな地勢で、トルコ共和国領のアララト山周辺山地から、イラン・イスラム共和国?領の北西端に隣接しつつカスピ海?西岸に至る小カフカス山脈が、グルジア中部のスラム山脈により、大カフカス山脈と連接されている。
 スラム山脈は、黒海東岸、グルジア西部のコルヒダ低地と、カスピ海西岸、アゼルバイジャン東部のクラ=アラクス低地とを扼す形にもなっている。
 南カフカス地方の主要部分は、グルジア、アゼルバイジャン共和国とアルメニア共和国とに占められる。グルジア領内には、旧南オセチア自治州?領域や、事実上の独立国アブハジア自治共和国も含まれる。またアルメニア、アゼルバイジャン両国が旧ソ連から独立して以来、帰属を巡って対立が続いている、ナゴルノ・カラバフ共和国?(自称)や、ナヒチュヴァン自治共和国?(いわゆるアゼルバイジャン飛び地)も、南カフカス地方に属す。
 他に、地理的な意味では、トルコ領の一部も、南カフカス地方に含まれるが、政治的には含めて論じないことの方が普通。

【参照地図】

交通路

 交通路も、各関連項目に譲ります。

古代史などとの関わり

 大カフカス山脈、小カフカス山脈と言っても、それぞれに鞍部はあり、地元では、それぞれがさらに細かい山域に細分されています。

 ヒッタイト人やスキタイ人と言った、古代民族は、こうした鞍部を経由して東西に進出していきました。

 特に、大カフカス山脈の東部と西部との鞍部が「カフカス回廊」と呼ばれます。古代から、キンメリア人、スキタイ人、メディア人、ペルシア人などがヨーロッパ・ロシア?から南進していったルートと、目されています。

リンク

関連項目

資料リンク

補助資料

+αの補助資料
(あれば便利な補助資料)

 「増補待ち」

エクストラの補助資料
(なくても平気だけど、あると面白い)

『民主化以後の南コーカサス 戦略的利益と民主主義理念の相克』
西村 めぐみ 著,多賀出版,Tokyo,2005.
ISBN 4-8115-7061-8

モア・ディープな補助資料
(凝ったシナリオ向け)

『カフカース 二つの文明が交差する境界』
木村 崇、鈴木 董、他 共編,彩流社,Tokyo,2006.
ISBN 4-7791-1215-X

活用や検討

活用

  • このページの記事を踏まえた、アイディア・フック?、使ってみたシナリオ、セッション・レポ、などなど
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