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スコティッシュ・ハイランズ

スコティッシュ・ハイランズ (Scottish Highlands) 簡易版

簡易版です。気づいたとこの増補、改訂、優先に大歓迎。

PCが予め知ってていい情報

  • 「判定処理なしに、PCが知ってることにしていい」情報とします。

 「スコティッシュ・ハイランズ」は、スコットランド北部の高地地帯を指す歴史的地域名。

 スコットランドやU.K.(連合王国)で、単に「ハイランズ(The Highlands,ハイランド地方)」と言うと、通例この地方を指す。「ケルト系の風習や、スコットランド・ゲール語?が根強く続いている地域」とイメージされることが多い。

 地域の西部を中心に高い山嶺が多く、景勝地も多い。グレン・モア渓谷が北部と南部を分けている。(グレン・モアより北は「北西ハイランズ」と呼ばれることが多い)

 範囲には歴史的異同もあり、現在は幾つかの定義が知られている。

  • 狭義には、「現在のハイランド県?の県域と、アーガイル・アンド・ビュート?の県域を併せた範囲」を指す。
  • 広義には、狭義の地域にグランピアン山脈の山域を加えた範囲を指す。
    通例、グランピアン・コーストの地域も含める。

 狭義の範囲では、グランピアン山脈の山域は、かなりの部分が「スコットランド東北地方?」に含められることになる。

 上記の他にも、よく用いられる定義が幾つかあるが、ほとんどが、狭義の範囲より広く、広義の範囲よりは狭いもの。

 1994年以降、スコットランド最大の地方自治区として再編されたハイランド県?の県域は、あらゆる定義でハイランド地方に含まれるだろう。

【参照地図】

やや詳しい情報

  • 「簡単な判定に成功すればわかる情報」とします。

 「広義のハイランド地方」はしばしば、「西のダンバートンと、東のストーンヘヴンとを結んだ線よりも北」と言われることがある。もっとも、「地図上で引いた仮想の直線よりも北」ではなく、「二つの町を両端にしたグランピアン山脈南側の山裾よりも北」とイメージされることの方が多いようだ。

 現在は、広義、狭義いずれの定義でも、「ヘブリディーズ諸島などの島嶼部を除いた地域」が、スコテッィシュ・ハイランズとされることが多くなってきている。

 しかし、伝統的な地域区分では、スコティッシュ・ハイランズは次のような範囲を意味した。

  • ダンバートンとストーンヘヴンを結んだ仮想線より北西で、
  • アウター・ヘブリディーズ諸島、パースシャー?の一部、ビュート?の一部を含み、
  • オークニー諸島?、シェトランド諸島?、ケイスネス?、ネアンシャー?の一部、モーレシシャー?、バンフシャー?、歴史的アバディーンシャー?を含まない地域。

 この伝統的な地域区分は、14世紀頃に唱えられるようになったもので、当時の政治状況、宗教状況を反映して複雑な区分になっている。

 ちなみに、「ハイランズとロウランズの2大別」も、14世紀にハイランズの地域区分が唱えられるようになったのと、並行して広まったもの。こちらにも、当時のスコットランドの政治状況が関わっているが、むしろ、当時盛んになりはじめたスコットランドの宗教改革との関連が深い。(もちろん、14世紀当時は、政治状況と宗教状況は密接不可分なものだったけれど)


 ハイランド地方の人口は、幾つかの大都市を除くと、山間にまばらに散在。地域の人口密度は、低い。ことに狭義のハイランド地方の平均人口密度は、ノルウェイ?アルゼンチンのそれよりも低い。

 気候は、夏は冷涼で冬は寒冷。北ヨーロッパ的な気候で、積雪も少なくない。高峰の頂上部には、氷帽?も見られる。

 伝統的産業は、牧畜、副業的に農作を組み合わせた生業形態も見られる、繊維産業、漁業、酒類の醸造など。近年は観光業も盛ん。観光では、ウィンター・スポーツ、ハイキング、山地トレッキング、登山、バード・ウォッチング、釣り、などで知られる。ハイランド・ゲームの大会や、祭の類、民俗音楽や民俗舞踊あどにも人気があるが、多くは観光化されている、との意見も聞く。

 地域の中心的都市は、インヴァネス市?。同市は、ハイランド県?の行政中心都市だが、それとは別に、歴史的にも「ハイランド地方の中心都市」とイメージされてきた。


 現在用いられる、ハイランズ(高地地方)とロウランズ(低地地方)との地域2大別は、主に地域の主要言語を中心にした文化的地域区分。ハイランド地方は、スコットランド・ゲール語?のネイティヴ・スピーカーが多い地域として知られている。

 ただし、現在は、ネイティヴ・スピーカーは西部に多く偏り、スコットランド東北地方?には多くない。つまり、「スコットランド・ゲール語の土地」とイメージされるハイランズは、実態としては「狭義のハイランド地方」にはふさわしいが、ハイランズとロウランズと2大別されがちな「広義のハイランド地方」には相応しくない。

 日常生活では、ほとんど全員が、ハイランド・イングリッシュ(英語のハイランド方言)も使う。衣食住など習俗の面では、ハイランド地方の文化は現在でもアイルランド文化との共通性が目立つ。(例えば、ハイランドの民俗音楽と、アイルランドの民俗音楽など)

 16世紀に、低地スコットランドで始まった宗教改革の影響は、ハイランド地方にはあまり及ばなかった。ハイランド地方、ことに狭義のハイランズである西部では、現在でもローマン・カソリックの信仰が根強く、信徒も多い。

【参照地図】

さらに詳しい情報

  • 「難易度がある程度高い判定に成功すればわかる情報」とします。

 ハイランド地方の山地は、基本的にはカレドニア造山帯?に属し、カンブリア紀以前からカンブリア紀にかけて形成された地殻が、カレドニア紀後期の造山運動で、褶曲山脈を成した。

 北西部の一角では、30億年前に形成された片麻岩も見られる。これは、現在の地表で知られる最も古い地質の1つだ。一説に、「ハイランド地方の地殻は、原形が41億年前に形成された」と、唱える説もある。また、「ハイランド地方の原形が形成された時は、他のスコットランドやグレイト・ブリテン島?とは離れ離れの土地で、一体化するのに数十億年かかった」とも言われている。

 もちろん、上記の、極めて古い地質の間に、ケアンゴーム山脈?や、スカイ島?の Cuillin山地のように、より新しい地質も混在している。新しい地質には火成岩が多く、過去の火山活動の痕跡を示している。

 ハイランドの北部と南部とを分かつグレン・モア渓谷の断層を境に、北の北西ハイランドが北西方向に、南の地殻は南東方向に移動している。(もちろん、地殻移動の通例通り、年間数ミリという微速の移動だ)

 ハイランド地方の全域は、更新世の氷河時代の間に、北ヨーロッパ?の広域を覆った氷床に覆われた。現在の地形に見られる山間の深い渓谷や、断崖の多いフィヨルド性の渓谷は、氷河の運動で刻まれたものが多い。

 また、一部の高山を除いて、険しい山嶺は局所的で、むしろなだらかな山並みが複雑に連続している地形も、かつて広域が氷床に覆われていた時期が長かったことによる。

GM向け参考情報

  • GM向けの捕捉情報、マスタリング・チップス、アイディア・フックなど

補足情報

  • Wikitravel英語版:Goidhealtachd
    「スコットランドのスコットランド・ゲール語?話者の人口分布図」が見られます(2007年1月現在)。
     ネイティヴ・スピーカーの分布図かどうかは、未確認です。
     また、上記の地図で、スコットランド・ゲール語話者が少ない地域でも、スコットランド地方に複数ある英語の方言で、ハイランド・イングリッシュ?とはまた別種のものが使われている地域もあります。

活用や検討

活用

  • このページの記事を踏まえた、アイディア・フック?、使ってみたシナリオ、セッション・レポ、などなど
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