アフリカの角
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「アフリカの角」は、歴史地理、特に政治史の関係で、しばしば、19世紀半ばに成立した近代エチオピア帝国の領域とみなされる。現状では、以下の諸国、及び地域の領域を併せた土地にあたる。
エチオピア連邦民主共和国、エリトリア国、ジブチ共和国、及びソマリア地域?(ソマリア民主共和国領として想定されている地域)。総計すると、およそ200万平方kmほどの広さになる。居住人口は、おおよそで9千万人ほど。
- 【参照イメージ】
(アフリカの角とイメージされる諸国の領域,Wikimedia Commons)
アフリカの角地域は、赤道?と北回帰線?の間で、双方から概ね等しい距離のエリアに広がっている。エチオピア高原?から高原縁辺の沿海低地にかけてで、地形のヴァリエーションは豊富。
面積比で言えば高地が圧倒的に広く、最高点はエチオピア領北部西寄りのセミエン山地(Semien Mountains)内に含まれるゴンダル山?で、標高4,543m。
沿岸低地、特に紅海沿岸の気温は大変暑い。1月で32℃ほど、8月で41℃ほどとされる。紅海以外の沿岸低地では、海風の影響で紅海沿岸よりも若干すごしやすくなるが、やはり高音であることは変わらない。内陸高地では、高度に応じて気温は低くなっていく。例えば、セミエン山地の気温は年間を通じて、概ね10℃〜14℃の範囲とされている。
春から夏にかけてインド洋から、モンスーン性の風が吹き寄せる。沿海部南側はもちろん、エチオピア高原各所の山地やエリトリア領の南端部も、大雨に見舞われることは少なく無い。エチオピア高原に降る多量の降水は、ナイル水系?などを流れてスーダンからエジプトにかけてを潤していく。
冬季に向かうにつれ、北東風(貿易風)が吹き寄せる。こちらはモンスーン風ほど多湿では無いが、秋の遅い時期、ソマリア地域?の北部に雨を降らせる。
アフリカの角地域は、ユネスコによって、生物多様性の危機地域に指定されている。絶滅した在来種、絶滅危機に瀕した在来種が大変多いが、根本的原因は、計画性の無い遊牧だった、とされている。
アフリカの角地域では、古代には各種香木の類が特産品になっていた。古代エジプト、古代ギリシア、古代ローマなどが中継ぎの交易品として香木類を珍重していた。
古代エジプトに伝えられたプント・ランド?は、おそらくアフリカ角地域のことだっただろう、と考えられている。古代エジプト人が、北部の沿海低地をプントの地、とみなしていたことは、ある程度確からしい。古代ローマでは地域を「香高き郷(Regio Aromatica)」と呼んでいた。
また、アフリカの角の、ことに沿海部は、古代からアラビア半島沿岸を周回する、長距離中継交易ルートの中継点を複数擁していた。このルートは、メソポタミタ地域やペルシア帝国領を介して、さらに東方へ通じる交易ルート網に接合していた。
紀元後1世紀から7世紀頃、アクスムが帝国的に栄えた。この帝国は、アラビア半島?南西部(現在のイエメン領)も勢力圏に治めて栄えていた。
古代記録によれば、アクスム帝国は4世紀頃に、全面的にキリスト教を受容したようだ。もちろん、全面受容をする前にはキリスト教が伝播、流布した段階があったと想定される。さらに以前には、ユダヤ教の影響もあったようだが、あまり定かには解明されていない。
7世紀頃からイスラム勢力が侵出。地域は分裂し、混乱が続いた。19世紀半ばに再統一されたのが、近代エチオピア帝国になる。しかし、多民族の統治はままならず、19世紀末の1880年代頃から、フランス、イタリア、U.K.(連王国)の西欧強国による侵出が相次いだ。
さらに詳しい情報
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アフリカ角地域の高山地帯は、グレート・リフト・バレー(大地溝帯)の形成が原因になって、生じた。タンザニア領?から続く東リフト・バレーは、エチオピア高原?を横断した後、エチオピア領北東部から、エリトリア領、ジブチ領、ソマリア地域に渡る巨大な扇状地をなして、紅海とアデン湾とに面している。
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参照:[エリトリア国の有用地図集] [エチオピア連邦民主共和国の有用地図集] [ジブチ共和国] [エチオピア連邦民主共和国の基本情報 2008年版] [東アフリカ] [ジブチ共和国の基本情報 2008年版] [ランド・マーク] [エチオピア連邦民主共和国の基本情報 2009年版] [アフリカ州のランド・マーク] [ジブチ共和国の基本情報 2009年版] [ソマリア共和国] [ソマリア共和国の基本情報 2008年版] [エチオピア連邦民主共和国] [ケニア共和国の基本情報 2008年版] [ソマリア共和国の基本情報 2009年版] [アフリカ] [ケニア共和国の有用地図集] [ジブチ共和国の有用地図集] [ケニア共和国の基本情報 2009年版] [ワディ・ハンママート] [ケニア共和国]