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イエメン共和国

イエメン共和国 
イエメンきょうわこく
(暫定版) 

記事内容追加調査中の暫定版です

アラビア語名(音写)
al-Jumhuriya al-Yamaniya
アラビア語名略称(音写) al-Yamaniya
(アラビア語は、イエメン共和国の、国定公用語
英語名
Republic of Yemen
英語名略称 Yemen

PCが予め知ってていい情報

  • 「判定処理なしに、PCが知ってることにしていい」情報とします。

 イエメン共和国は、アラビア半島?の南西縁で、紅海、アデン湾?と、アラビア海?とに面す国。

 1918年にオスマン=トルコから独立した北イエメン(イエメン王国、後、イエメン=アラブ共和国)と、1962年にU.K.(連合王国)から独立した南イエメン(イエメン人民共和国)とが、1990年に合邦して発足した。

近隣諸国
 北でサウジ=アラビア王国と、東でオマーン国と国境を接す。紅海、アデン湾を介しては、アフリカエリトリア国ジブチ共和国、ソマリア民主共和国と領海を接している。
 アラビア海?の西端でソマリア領領の沖合いに浮かぶ、ソコトラ島?、及び近隣の小島もイエメン領。
国名
 アラビア語による国家名正称は、「アル-ジャマフリィヤ・アル-イャヤマニャァ」。
 英語他での国家名「イエメン共和国(リェパブリク・オブ・イェーメン)」、及び、通称「イエメン」は、国際的に広く通用。
 国名の元になっているアラビア語「イャヤマン」は「南方、右手」を意味する。これは「メッカのカーバ神殿正面に相対したとき、右手が南方にあたるため」と、言われている。
国際関係
 国連加盟国、アラブ連盟加盟国。
 サウジ=アラビア王国との間に、未決着の国境問題を抱えているが、南北イエメン合邦後に、2国間関係改善にある程度の達成が見られた。
 隣接アラブ諸国との友好を重視し、アラブ民族主義の主張が強い。湾岸戦争?に際しては、イラク寄りの主張を展開しGCC(湾岸協力会議)?と対立した。
 2001年以降、U.S.A.(合衆国)のブッシュ政権が推し進めている、対テロ戦争では、欧米諸国に協力的。
地域
 地域は、沿岸部及び島嶼、国土北西部の山地地帯、国土北東部の乾燥性高原の沙漠地帯に3大別することができる。
国情
 2008年現在、国内情勢は良くない。元々、南部(旧南イエメン)を中心に国内にいた分離独立派(合邦反対派)が、アル・カーイダ系過激派の国際組織に同調し、テロ活動をしている、と言われる。
 2006年頃から、国内の過激派取り締まりを重要課題として、政府はU.S.A.(合衆国)などとも協調。しばしば、軍を動員した掃討作戦も展開してきている。
 アル・カーイダなどの国際テロ組織だけでなく、U.S.A.に協調的な現在の政府の政策に批判的な宗教指導者、部族指導者の影響力が強い地域もある。これらの地域では、反米を唱える地元宗教勢力と治安部隊との武力衝突、部族間対立による発砲事件、武装グループによる外国人誘拐事件などが散発。銃器の類も民間に多量に出回っているとされる。
近況
 2006年、政治犯収容所に拘束されていたアル・カーイダのメンバーらが脱走して以後、下火になっていたテロ事件が再発。複数の石油関連施設を標的とした自爆テロ未遂事件が発生したほか、アル・カイダのメンバーとされる外国人が、ソマリアへの武器密輸に関与していたとして検挙されている。
 2007年7月には、マーリブの遺跡で、アル・カーイダによる爆弾テロ事件が起きている。
歴史
 1918年、第1次世界大戦末期のオスマン帝国?倒壊により、北部がイエメン王国?として独立。この時期、南部は、U.K.(連合王国)の従属地に留まった。1962年、イエメン王国で軍事クーデタが起き、イエメン=アラブ共和国発足が宣言されたが、内戦状態が1970年まで続く。
 1967年、南部のU.K.領イエメンが、南イエメン人民共和国として独立。(後にイエメン人民民主共和国へ改称)1990年、南北イエメンが合邦を達成。現在のイエメン共和国が成立。
 旧南側の分離派が再独立を求め、内戦状態に。しかし、南側分離派は国際的な支持を得られず、内戦状態はおよそ2カ月ほどで制圧された。
 1999年、国民の直接投票による大統領選挙がはじめて実施された。
考古学関連
 国土は、古代の紅海交易を通じて「幸福なアラビア」と呼ばれた地域を含んでいる。
 伝説的なサバ王国、ヒムルヤ王国など、イスラム化以前の古代アラブ人交易国家の遺跡が多い。
 イエメン当局は、西欧諸国の学術調査団を迎え入れての遺跡調査にかなり積極的だが、地域の情勢から遺跡調査には危険が伴うこともある。

イエメン共和国の地図

イエメン共和国の参照画像

追加情報

  • 「簡単な判定に成功すればわかる情報」とします。
小辞典版推奨判定
「情報+知性 目標値10〜12」
やや詳しい情報 イエメン共和国は、北部で、サウジ=アラビア王国との間に、未決着の国境係争を抱えている。
 また、湾岸戦争(1991年)時に、イラク寄りの外交的立場を採ったため、サウジ=アラビア側が態度を硬化。サウジ国内にいたイエメン出身の出稼ぎ労働者に国外退去を命じる、などの措置が採られた。

  • 「難易度が、ある程度高い判定に成功すればわかる情報」とします。
小辞典版推奨判定
「情報+知性 目標値12〜14」
さらに詳しい情報 イエメン共和国は、よく「アラビア半島で、最も開発が遅れた国」と言われている。
 石油を産出するが、これまでのところ産出量は多くない。原油や、石油製品の輸出による歳入は、機械類や、電子機器の輸入でほぼ、帳消しになっていると言われる。
 天然ガスの埋蔵も確認されており、1999年〜2001年に、世界銀行とIMFの支援を受け、経済改革プログラムが実施された。現在までのところは、低所得国、後開発途上国に分類されることが多い。石油産業と、農牧業、漁業が、主要産業になっている。
小辞典版推奨判定
「歴史+知性 目標値12〜14」
詳しい情報 さらにイエメン共和国は、古代にサバ王国、ヒムルヤ王国などが、沿岸交易で栄えた地域と国土が重なっている。国内には、マーリブの遺跡を擁し、発掘調査が継続されている。
 アラブ人?の間で、広く信じられている伝承では、普通、「幸福なアラビア」が位置したのは、現、イエメン共和国領北西部の山岳地帯から東方に連なる高原の一帯だ、と目されている。
小辞典版推奨判定
「表現+知性 目標値12〜14」「交流+知性 目標値14以上」
詳しい情報 現在のイエメン共和国領にかつて存在した、と言われる「幸福なアラビア」は、「アラブ人が最も平穏に暮らしていた土地」との桃源郷的なイメージや、「アラブ人発祥の源郷」とのイメージで語られることが多い。
 さらに、伝説の「シバの女王国」のイメージが重ねられることも少なくない。
小辞典版推奨判定
「歴史+知性 目標値14以上」
専門的知識 「アラブ人発祥の源郷」とも言われる「幸福なアラビア」だが、歴史学的には疑問も多い説だ。
 歴史的には、ヒムルヤの衰退後、エチオピア高原からの移住者が多く渡来したのが、アラビア半島南西部である。地域の居住者には、先住アラブ人と、エチオピアからの移住者の混血、エチオピア・アラブの後裔も多い、と目されている。
 現在のところ、「幸福なアラビア」を「アラブ人発祥の源郷」とみなすのは伝説の類、としておくのが堅実な歴史整理だろう。

GM向け参考情報

位置(再整理)

 イエメン共和国は、西アジア南部のアラビア半島?で、半島南西縁を占めている国。他に、ソマリア沖?のアラビア海?に浮かぶスクトゥラ島?、ブラザーズ諸島?も領有。

近隣諸国
 アラビア半島では、北でサウジ=アラビア王国と、東でオマーン=スルタン国と地上国境を接している。
 国土西縁では、紅海を挟んでエリトリア国ジブチ共和国と対面。ことに、ジブチ領との間のマンダブ海峡?は狭い。
 国土南西部は、アデン湾?に臨み、ソマリア地域?を望んでいる。

基本情報

  • 目標値8〜10程度の簡単な判定で、PCが知ってることにして構わないでしょう。場合によってはプレイヤーに事前提示しても可。

イエメン共和国の基本情報 2008年版
(別ウィンドウで並べて見ると、多分便利)

用途

 イエメン共和国は、ユダヤ教聖典(『旧約』)に記されたシバの女王国のモデルとされるサバ王国を扱う場合にポイントとなります。

 他にも、古代に沿岸交易で栄えた国家があったと目されています。メソポタミア地域の古代国家や、古代エチオピア、あるいは古代エジプト?関連の題材と絡めていくのもおもしろいでしょう。

地勢と地域

地勢と環境

 紅海沿岸部の平野部、その東の山地と高原、さらに東の沙漠地帯と高原とからなる。アデン湾?沿岸部では、岩地性の山地が海岸間直まで迫っている。

 イエメンの気候は、地域の地形に応じて、バラエティーに富んでいる。

 紅海、アデン湾、アラビア海の沿岸部は、年間を通じ高温多湿。冬の日中最低気温が20℃前後、最高気温32〜33℃ほほど。夏は最低でもしばしば30℃を上回り、最高で50℃を越えることもある。

 首都サヌアを含む高山地帯は、温帯に近い気候で、降水量も多く緑も多い。アラビア半島で最も暮らし易い地域の1つになっている。最高気温は30℃程度だが、冬の夜間に0℃前後まで下がることもある。雨期は3〜4月と、7〜8月。特に8月の降水量が多い。

 東部高原地帯はステップ気候。降水も少なく、昼夜の気温差が大きい。

 石油を産出するほか、天然ガスの埋蔵も確認されている。

地域区分

 2006年現在、イエメン共和国は、20の県とサヌア市の首都圏、計21の行政区に区分されています。

 この内、サヌア市の首都圏は、サヌア県の県域の一角を占めている特別行政区に相当しています。

 また、アデン県?の行政区が、港湾都市アデン市、及びその周辺地域と、ソマリア沖に浮かぶイエメン領スクトゥラ島?とに渡っているところも特徴的でしょう。

 以下では、地勢に基づく地域大別をします(行政的実体はありません)。

西部

紅海沿岸部
山地地帯
 首都サヌア市を含む高山地帯が、紅海東岸に並走するように、サウジ=アラビア領から続いている。首都サヌア近傍には、アラビア半島最高峰のナビシェイブ山?(標高3760m)の他、ヌクム山(標高3400m)、タウラーン山(標高3049m)などが存在。

東部

中東部高原及び、沙漠
 西部高山地帯の東麓から幾つかのワディ(涸谷)?が走っている。
西部高原
アデン湾沿岸山地
アラビア海沿岸山地

人口分布

【参照資料】

 2000年の統計に基づく資料に寄れば、人口は、国土西部にかなり偏り、首都周辺と一部の発達した沿岸都市への集中が著しい。

 国土東部の内陸沙漠地帯は極端な過疎地帯になっている。国土中東部で、西方山地からの河川やワディ(涸谷)が通じたあたりまでは、人口も薄く分布している。

主要都市

東部高山地帯
首都サヌア、ダマール?、タイズ?
紅海沿岸部
フダイタ?
アデン湾沿岸部
アデン?(旧イエメン民主人民共和国首都)
アラビア海沿岸部
ムカラー?

正規の出入国ゲート

 イエメン共和国領の南縁は、アラビア半島?内奥の盾状地の南縁を成している。岩地性の沙漠高原の縁辺で岩地山地が海岸線間直まで迫っている。こうした環境のため、オマーン国との間に、陸路(自動車道)は整備されていない。

 イエメン領に至る国際自動車道は、西部でサウジ=アラビア領との間に設けられているものだけである。

国際自動車道

紅海沿岸ルート
 サウジ=アラビア王国南西部のジザーン?から、沿岸沿いに走る自動車道が、国境近傍の町サミタ(人口未詳、1万人未満級)を越えた後、国境に至っている。
 イエメン領内では、高山地帯の西麓山裾に沿うように走った後、港湾都市フダイダ?に向けて屈曲。フダイタ?を経由した後、再度、高山西麓の山裾を走った後分岐。マンダブ海峡?の北岸に出るルートと、山中に分け入りタイズ?に至るルートとに別れる。
 なお、フダイタ?からは、高山山中に分け入り、首都サヌアに至る自動車道も分岐している。
高山ルート
 サウディ=アラビア王国?南西部で、アシール高原?の南部に位置するハミースム・シャイト?から、高山地帯の渓谷部に沿った自動車道が、国境近傍の町サフラーン=アル・ジャヌーブ(人口未詳、1万人未満級)を越えた後、国境に至っている。
 イエメン領内でも、高山地帯の渓谷に沿うように走りながら幾つかの地方都市を経由。首都サヌアに至る。サヌアを経由した後も、山地の渓谷部を走りタイズ?に至る。
 なお、タイス?からは、山地を越えて、アデン湾沿岸のアデン?に至る自動車道も布施されている。このルートは、アデンを経た後、アデン湾岸沿いにムカラー?にまで至っている。
その他の国際自動車道
 イエメンの、サウディとの国境部は、オマーンとの国境部同様沙漠地帯で隔てられている。他の多くの国のように、入手し易い地図では確認不能の細かな道路、及びそこに設けられた出入国ゲートを想定しなくてもいいだろう。もちろん、国境周辺を警備するパトロール隊を、出すか出さないか、出すとしたらどう運用していくかは、各GMがシナリオに応じて説得力のある設定を考えていけばいいだろう。
(同様のことは、オマーンとの国境部についても言える)

国際鉄路

 布設されていない。

港湾

 紅海東岸のフダイタ?、アデン湾北岸のアダン?(アデン)、ムカラー?が主要な港湾都市。

 他にも、中小の港湾都市は沿岸部に散在する。これら中小の港湾都市は、フェリー便客船が就航するような規模ではないが、商船乗員用の出入国管理施設は設けられていると想定。ブルーローズのメンバーであるPCは、ミッションの性質に応じて利用できるだろう。

スカイ・ゲート

 首都サヌアの北や、タイズ?の北東、フダイタ?近傍、ムカラー?の東に国際空港が存在。

別称類

主要国の言語

  • アラビア語名(音写)=al-Jumhuriya al-Yamaniya(アル-ジャマフリィヤ・アル-イャヤマニャァ)
    略称(音写)=al-Yamaniya(アル-イャヤマニャァ)
    (アラビア語?は、イエメン共和国の国定公用語
  • 英語名=Republic of Yemen(リェパブリク・オブ・イェーメン)
    略称=Yemen(イェーメン)
  • フランス語表記=R?publique du Y?men
    略称=Y?men
  • スペイン語表記=Rep?blica de Yemen
    略称=Yemen
  • ロシア語表記=Йеменская Республика
    略称=Йемен
  • 中国語表記=葉門共和國
    略称=葉門

リンク

関連項目

周辺諸国、地域

資料リンク

活用や検討

活用

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