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地域感情

地域感情 ちいきかんじょう

 調達に関る判定を処理する際、特定の対象に対する反感や好感が、判定に影響を及ぼすことがある。

 このように、判定に関る特定対象に対する反感や、好感の英教を処理するのが「地域感情」のルール。

 ルールブックによると、反感の影響で、判定の目標値が+2〜+6の範囲で上昇する可能性がある、とされている。(p.91)

 ルールブック事例に挙げられているのは、対英感情のみ。とりあえず、対英感情や対米感情のように、ある程度曖昧な対象に限定して運用していくことをお勧めする。

 特定の米国企業や、特定の団体、個人に対する反感や好感に地域感情を絡めることもあるかもしれないが、そうした対象については縁故を設定し、地域感情の方は、あくまで「対英感情」の類の曖昧な対象を想定した方がよさそうだ。

 米国大統領や、政府高官も個人だと思うかもしれないが、曖昧な対米感情のシンボルとみなされている場合に、地域感情で処理していけばいい。

 また、米国政府と米国市民を分けて考えることのできる良識的な個人の言動、逆に、極端に凝り固まった政治的意見に基づく個人や団体の言動も、地域感情と縁故設定の併用を考えた方がいい。

 好感の影響に関しては、ルールブックに記述がみあたらない。

 一応、影響は、−2〜−6の範囲と考えていいだろう。

 ただし、好感の影響についてのマスタリングには、いくつかの制限を加えることを検討しておいた方がいい。

 まず、修正を加えた目標値を10未満にするのは考え物だ。

 次に、影響は、地域の状況が許すまっとうな調達を基本とした場合のみに、判定への修正を認めるべきだろう。

 例えば、いくら好感が高くても、その地域で稀少になっているため店頭には出されていない物資を調達するには、調達判定だけでは処理できないと考えられる。少なくとも別種の交渉判定か、交渉のロールプレイを関らせる必要があるだろう。

運用例

運用の考え方

 地域感情のルールは、その規定と運用から考えて、地域の大衆感情といったものの影響を処理するルールと考えられる。

 運用に際しては、数値をあまり固定的に考えない方がいい。

 「固定的に考えない」ことには、2つの面がある。

 まず、同じ国でであっても、首都圏と地方とで、地域感情の影響が違うことは当たり前にある。あるいは、同じ都市であっても、オフィス街と、郊外住宅地と、スラム(貧民街)とストリートで、影響が違うことだってある。

 次に、地域感情の現われが、一時的に大きく変化する事もある。

 例えば、伝統的に諸外国人に対して寛容と言われるエジプト、しかも欧米との接点が多いカイロ?で、パレスティナ問題に大きな動きが起きたり、イラク戦争開戦などの大事が起きれば、反米抗議デモが盛り上がることはある。

 平時の感情と、一時的な感情の現われとは異なるのである。

 ここで書いたことは、「平時において、カイロ市民の間に反米感情が伏流していない」ことを必ずしも意味しない。しかし、平時に置いては、反米感情だけでなく、他の様々な感情との間でバランスがとられ、反米感情の影響だけが、特定の判定に優位に効果を生むような事態にはなっていないだろう、と言ったことを示唆している。

上限と下限を特殊例とする運用

 GMの方針にもよるが、+6や−6の修正は、対象と交戦状態や被占領状態にあったり、同盟状態にあるなど、特殊な状況にある場合に限る、という運用もある。

 この運用では、ほとんどの地域では、−5〜+5の範囲で地域感情の影響処理を考えていくことになる。

活用や検討

活用

 ルールブックでは、地域感情のルールは、調達?の項の、下位という位置付けで説明が記されている。

  • しかし、GMは、ハウス運用の一種として、ある種の情報収集などの交渉にも地域感情を関らせる運用を考えていいだろう。
  • この場合、地域感情が示唆するものは、大衆感情と捉えるようにした方がいい。つまり、キャスト・レベル0や、1のNCPを相手にした、あまり私的交流に立ち入らない範囲での交渉に限って運用を考えた方がいい。
  • 例えばNPC相手の交渉の類であっても、恋愛感情のようなものの処理は地域感情で処理するよりは、NPCに縁故の設定をしていく方向で考えた方がいいだろう。

 本文の「運用の考え方」にある、「地域感情」を固定的に考え過ぎない方がいい、の件についてのチップス。

  • シナリオ・メイクの段階では、ある国なり、地域なりの地域感情を「N±1」の幅で想定するところからはじめて、徐々にバリエーションを増やしていくと実際的だ。
  • 例えば、エジプト=アラブ共和国の平時の対英感情をまず「−1〜+1」と初期想定するところからはじめる。下エジプト、あるいは首都カイロ?ルクソールの平時を「0〜+2」と想定。その代わり、上エジプトで観光化の程度が低い地域での地域感情は「−2〜0」と想定。
  • エジプトの場合、「−2〜+2」の範囲から外れる地域感情については、縁故設定の併用を考えた方がいいだろう。
  • これがイラク共和国の場合だと、中部イラクに居住するスンナ派信徒とクルド自治区に居住するクルド系イラク人との間では、地域感情の幅は、エジプトより大きいと想定しても不自然ではない。
  • 目安としては、その国の社会的まとまりを考慮するといい。対英感情、対米感情などの幅が7より広いい(例えば「−3〜+3」より広い)場合は、政情が極めて不安定化している国と考えるといいだろう。この辺はもうGMのセンスが関ってくるが、例えば、現在のアフガニスタン?なら、対米感情を「−3〜+3」くらい見ても不自然ではないかもしれない。
  • イラクの場合、フセイン派と言われる旧政権の特権階層については、とりあえず地域感情と縁故設定との併用を考えていった方がいいと思われる。

検討

  • 検討の項は記名記入を推奨(無記名記入は書き換えられても仕方なし、ってことで)

更新日時:2005/12/19 20:04:09
キーワード:
参照:[スンナ派] [調達技能] [セルビア共和国] [バスラ市] [小辞典ルール編] [ヴォイヴォディナ自治州] [ハンガリー共和国] [ハルトゥーム市] [シリア=アラブ共和国]
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