縁故
縁故
えんこ
縁故とは−−
個別の対象にふられている「縁故」の数値は、「キャラクターが対象に対して抱いている『深い関心』」を示す数値として使う。
(あるいは、語感はよくないが「何らかの執着心のような心理」を示す数値、と考えると、一面は理解し易くなる)
「縁故の対象」は、具体的な物品や、人物に限らない。組織であったり、より抽象的な「名誉心」であったりすることもある。ルールブック、公開情報の運命表を参照するといいだろう。
個別縁故の現在値は、総計が縁故上限値を越えることがない。
縁故上限値は「社交基本値+直観基本値」で決定される。
(ルールブック、p.50、54、他)
なお、精神汚染で被った縁故が5点以上になったPCはNPC化する。(ルールブック、p.130)
縁故の用法
個別の対象に振られている縁故の現在値は、セッション中、次の2種の用法で使われる。
- 判定の達成値へのボーナス使用
- 判定の目標値への上乗せ使用
判定の達成値へのボーナス使用
判定に縁故の対象が何らかの関わりを持つ場合、プレイヤーが提案し、GMが認可すれば、「対象に振られた縁故の現在値×2」の活動力を消費することを代償に、縁故現在値を判定達成値へのボーナスとして使用することができる。
ボーナス使用をするときは、プレイヤーは担当キャラクターのセリフを口にするなどの、ロールプレイをすること。
こうして使用した縁故は、ゲーム後ブリーフィングでおこなわれる縁故修正作業で、優先的に値を上昇させる義務が生じる(使用すると低下させることもできなくなる)。
プレイヤーは、縁故のボーナス使用を提案するときに、判定と縁故の対象とがどのように関るか、簡単に説明するといい。
説得力があれば、GMは使用を認可するだろう。
- 攻撃をする相手に対する縁故が振ってあり、縁故現在値には過去に出し抜かれたときに獲得した分が含まれている場合。
ex)プレイヤー「『いつかの借りを替えしてやるぜ』って感じで縁故使います」 GM「いいね。どうぞ」 - 攻撃をする相手に対する縁故が振ってあり、縁故現在値には過去に借りを受けたときに獲得した分が含まれている場合。
ex)プレイヤー「『君はまだそんなことをしてるのか?』と哀しみを込めて縁故使います」 GM「うーん、ちょっとわかりづらいかな。もう少し分かり易いロールプレイありますか?」 プレイヤー「えーと……じゃぁ〜」
- GMは、例示のように、プレイヤーの工夫をうながすように心掛けると、ゲーム・コンセプトに沿ったマスタリングになるはずだ。剛直でたんじゅんな却下はできるだけ避けよう。プレイヤーも「冒険物語を紡ぎ出す」(ルールブック、p.25)過程に参加することを心掛け、参加メンバーに分かり易いロールプレイを工夫していくといい。
判定の達成値へのボーナス使用をできる縁故は、1つの判定につき1種類まで。
縁故値を細分して使用することはできない。必ず現在値分をボーナス使用し、「現在値×2」の活動力を消費する。
判定の目標値への上乗せ使用
例えば、「幼なじみ」に縁故を振っているPCは、その幼なじみを害すような行動をする判定では、目標値が縁故の現在値分増やされる。
あるいは、普通は判定を要さない行動でも「10+縁故現在値」を目標として意志判定(意志判定値+2D6)を、GMから指示されることがある。
例えば、「愛剣」に縁故を振っていると、何かの必要で短期間でも剣を身近から離すには、例え、財団事務所に預けていくだけでも意志判定が指示されることがある。
なお、「達成値へのボーナス使用」と「目標値への上乗せ」は別種の用法である。だから、ある縁故をボーナス使用しても、別の縁故を同じ判定の目標値に上乗せされることはある。
(ルールブック、p.50、54、他)
縁故現在値と余剰縁故
縁故上限値から、個別縁故に振られている縁故値の総計を引いた値を「余剰縁故」と呼ぶことにする。
この用法は、ルールブックには見当たらないが、余剰縁故の数値は、キャラクターが、新しい何かに強い関心を抱ける「心の余裕」のようなものを現す数値になる。
逆を言えば、縁故を各種対象に上限値まで振り切っているキャラクターは、新しい何かに深い関心を抱きづらくなっている。「視野が狭まっているキャラ」とも言えるだろう。
キャラクター・シート右上欄外にある、縁故ポイント上限(縁故上限値)記入欄の右外に「余剰縁故」を記入し、セッション中に新しい縁故を得たときに、生命力や活動力の増減を管理するように管理していくといい。
縁故の獲得
どのような場合に、新たな縁故が獲得されるかは、ルールブックの公開情報では、異常との遭遇判定に伴う精神汚染や、「誘惑による説得」、「恋愛」などの事例が記されてる。他にも限定情報に記述のある例がいくつかある。
(ルールブック、p.94、107、他)
上限値の振り切り
セッション中に新たな縁故を獲得した結果、縁故現在値の総計が上限値を振り切った場合、その時点で、以前から持っていた縁故の内で値が最も小さな物を減らし、総計が上限値に納まるように調整する。
最低値が同値の縁故が複数あった場合は、どの縁故から減らすか、プレイヤーが候補を提案し、GMが裁決していけばいいだろう。
(ルールブック、p.50、54、178)
プレイヤー側の考え方
ブルーローズのPCは多種多様なヒーロー・ポイントや、ヒーロー効果を持っているので、縁故を4点まで背負っていても、いざという時は《夢と希望》の消費などで、高められた達成目標値をクリアすることはできる。
ただ、例えば「戦闘のスリル」のような縁故が多すぎるとどうなるか? 担当プレイヤーは、キャンペーンの動向をみながら検討していくといい。
状況によっては、ブルーローズ部門に属す一員としての立場を揺るがす失態を演じることになるかもしれない。少なくともリスクは増える。
また、判定達成値へのボーナス使用に関しても、大きすぎる縁故は考え物だ。
4点の縁故をボーナス使用すると、一挙に8点の活動力を消費する。
縁故の数値は、ゲーム後ブリーフィングにて、ルールに定められた条件の範囲内で変動させることができる。プレイヤーは、活動力消費とのバランスや、冒険を踏まえたキャラクターの心理変化として処理していくといいだろう。
縁故の修正
プレイヤーは、ゲーム後ブリーフィングで、担当PCの縁故を1種類1点だけ修正できる。
- セッション中に縁故をボーナス使用した縁故は、優先的に+1していく義務を生じる。を−1することはできない。
- 運命で設定されている縁故を−1する場合、担当プレイヤーはその理由を説明できなければならない。
- 裁決権はGMにあるものと考えられるだろう。
(ルールブック、p.29)
活用や検討
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