セルビア共和国
PCが予め知ってていい情報
- 「判定処理なしに、PCが知ってることにしていい」情報とします。
セルビア共和国は、東ヨーロッパの南寄りに位置している内陸国。ハンガリー盆地の南に隣接し、バルカン地域の北部にも渡っている。
旧ユーゴスラビア連邦?を構成していた国家の1つで、2006年までセルビア=モンテネグロ(新ユーゴ、ユーゴスラヴィア連邦共和国から改称)を構成していた。
2007年年末、国連コソヴォ暫定行政ミッション(UNMIK)の管理下にあるコソヴォ=メトヒヤの領域について、その政治的地位の最終決着をつける折衝が決裂した。
- 近隣諸国
- 領域は、ハンガリー盆地の南辺に連なり、北でハンガリー共和国と、西でクロアチア共和国、ボスニア=ヘルツェゴビナと国境を接している。南西でモンテネグロ、アルバニア共和国の国土と接している。南では、F.Y.R.M.(マケドニア共和国旧ユーゴスラヴィア連邦)、東でルーマニア、ブルガリア共和国と国境を接している。
- 国名
- 「セルビア(Serbia)」の略称、「セルビア共和国(Republic of Serbia)」の正称は、英語他で国際的に広く通用。
- セルビア語による国名をラテン文字表記で音写すると“Srbija”。国家名は、“Republika Srbija”。
- 国際関係
- 国連などの国際機関にはほとんど加盟している。国際的な経済制裁も2000年には解除された。
- 2006年5月、セルビア=モンテネグロとして進めていたEUへの加盟交渉が、EU側から停止(凍結)を通告された。理由は、セルビア=モンテネグロ政府が国際的に確約していた、旧ユーゴの戦犯容疑者の逮捕と引渡しを果たさなかった、とのもの。
- EU側は、「セルビア当局の戦犯法廷への協力が不充分」としていたが、セルビア側は「(被告を)かくまってはいない」としている。「政権内部に容疑者の自首を期待する意見が強い」とも、「政権内部に、容疑者拘束に反対する分子が多く、妨害がある」とも様々な憶測は聞かれるが実情は定かでない。
- ともあれ、加盟交渉の凍結により、一連の紛争終息以来課題だった、経済復興と国際社会への復帰の道は遠のいた。
- 一方、2006年12月、NATO(北大西洋条約機構)?への加盟への前段間にあたる条約が調印された。この時期、同様の条約は、ボスニア=ヘルツェゴビナ、モンテネグロ共和国(当時)のそれぞれと、NATOとの間でも個別に結ばれた。セルビアのNATO正式加盟の予定は、2006年現在、まだ公表されていない。
- 地域
- 域内の北部は、マジャール人の居住が多いヴォイヴォディナ自治州が占めている。南部には、コソヴォ=メトヒヤ?の領域が存在。
- 両領域の中間部を「中部セルビア」と呼ぶこともあるが、どちらかと言うと非公式な呼称になる。
- 国情
- 経済復興と市場経済への移行を同時に処理せねばならないが、はかどらず、苦しい状況が続いている。
- 旧体制の戦犯の引渡しについても、EU諸国に不満が多い。一部とはいえ、セルビア当局が非協力的とまで言う批判も聞かれる。
- 2000年以降、セルビア=モンテネグロの連邦政府と、コソヴォ=メトヒヤ自治州府との間には講和が成立。コソヴォ自治州は、現在も国連コソヴォ暫定行政ミッション(UNMIK)の統治下にあるものの、2006年時点では、コンヴォ自治州府周辺のセルビア共和国側、及び、F.Y.R.O.M.?(マケドニア旧ユーゴスラヴィア連邦)との国境部では、なお、アルバニア系独立武装勢力の活動が断続。コソヴォ自治州には、NATO?軍主力の国連安全保障部隊(KFOR)も展開しているが、一般観光客は、同自治州の領域を避けて通交している。
- セルビア共和国では、コソヴォ地域の独立に否定的な意見が主流を占めている。
- 歴史
- 社会主義国だった旧ユーゴスラビア連邦は、1980年代から集団指導体制に移行したが、連邦構成各国に広く分散していたセルビア系住民と、各国の基幹民族との対立が徐々に激しくなった。1991年にクロアチア共和国、スロベニア共和国が連邦からの分離独立を宣言。旧ユーゴ連邦軍が出動したが、マケドニア共和国?も独立を宣言。翌1992年にはボスニア=ヘルツェゴヴィナ?も独立を宣言。同年4月には、セルビア共和国とモンテネグロ共和国も「新ユーゴスラビ連邦共和国」の発足を宣言せざるを得なくなった。
- 旧ユーゴ領の各地で相次いだ一連の地域紛争は、EU、NATOなどの国際介入を招いた。1999年、NATO軍による限定空爆がなされ、後、NATO軍が進駐。国連コソヴォ暫定統治機構が設立され現在に至る。
- 戦犯問題については、旧ユーゴのセルビア系指導者を擁護する意見(紛争に際してセルビア人を護っただけ、など)、非難する意見(国を滅ぼした、など)共に現在のセルビア国民の間に聞かれる。ただし、EUをはじめ諸国の態度が、セルビア側にだけ、偏って批判的で不公正だ(紛争で敵対した諸国の戦争犯罪の追及が不公正に手ぬるい)との不満は共通している。
- 2001年セルビア共和国は、紛争当時、大統領位にあったミロシェビッチ氏を戦犯容疑者として、旧ユーゴ国際軍事法廷に引き渡している。(ミロシェビッチ被告は、その後、裁判中の2006年3月に収監中の独房で獄死した。高血圧など体調の不具合があり、死因は心臓発作と公表された)
- 近況
- 2007年1月、セルビア共和国では、モンテネグロ共和国と分離後初の議会選挙がおこなわれた。故ミロシェビッチ元大統領支持を公言するセルビア急進党が28%の得票率を得たが、単独過半数にはいたらなかった。
- 今後、旧ユーゴの戦犯容疑者引渡し問題、コソヴォ独立問題が、EU加盟と関わって複雑化する可能性が懸念される。
- 参照情報
- セルビアの総選挙についての報道 2007年1月22日(CNN.co.jp)
- セルビアの総選挙についての報道 2007年1月22日(NIKKEI NET)
- 考古学関係
- まだ、一般にはあまり認知されていないが、バルカン地域からハンガリー盆地にかけての地域に散在する新石器遺跡は考古学の分野では注目されている。まず、農作が、エーゲ海?沿岸部から北上伝播し、ドナウ川経由でヨーロッパ北部に広まっていったルートとして注目されている。また、金石器時代初期の冶金場遺跡や、鉱石採掘場遺跡も注目されている。
- 超古代文明に関わるミッションがこの地域には及ぶ可能性は少なくない。
- 同地域にミッションで立ち入る場合は、近年の国情に配慮し、地域情勢を悪化させることのないよう、充分注意を払ってもらいたい。
セルビア共和国の地図
- Map of Serbia(Serbian Unity Congress)
- 当面、右ページも参照してください。⇒ セルビア=モンテネグロの有用地図集
(別ウィンドウで並べて見ると、多分便利)
セルビア共和国の参照画像集
- 右を参照のこと。⇒ セルビア共和国の参照画像集
(別ウィンドウで見ると多分便利)
追加情報
- 「簡単な判定に成功すればわかる情報」とします。
- 小辞典版推奨判定
- 「歴史+知性 目標値10〜12」
- やや詳しい情報 民族としてのセルビア人?の歴史は、おそらく南スラブ系の諸集団がバルカン地域西部に南下進出してきた6〜7世紀頃までは、遡れるだろう。
- 当初は、「ジューバ」と呼ばれた部族的共同体が多数、分立していた。9世紀後半頃、ビザンツ帝国との接触で東方正教会が浸透。この頃からエスニック・グループとしてのまとまりが明瞭化してきたと思われる。
- 12世紀後半、ビザンツ帝国の衰退に乗じるように、ステファン・ネマニャが諸部族を統一してセルビア侯を称す。後、勢力を拡大させ、セルビア王国(ネマニッチ朝)を建国。この頃から、国家としてのセルビアの歴史がはじまる。中世セルビア王国は、第2代国王が13世紀にローマ教皇から戴冠され、国際的な地位を獲得した。
- 中世セルビア王国の最盛期は、14世紀半ば。時の王は、マケドニア地方、テッサリア地方、エペイロス地方とアルバニアまでを征服し、最大版図をなした。しかし、ビザンツ帝国の征服を目指して出征し、陣中で病没。以降、王国は内紛状態に入った。
- 内紛過程でネマニッチ朝の王統は断絶。旧セルビア王国の諸侯はなお争いあったが、オスマン=トルコ軍のバルカン半島侵攻に際し、急遽同盟。しかし、同盟軍は、1389年のコソヴォの戦いで大敗。以降、セルビアは、オスマン帝国の服属国となり、バルカン半島の諸国も、そのほとんどが多かれ少なかれオスマン帝国の従属国、ないしは服属国となった。
GM向け参考情報
- GM向けの補足情報、マスタリング・チップス、アイデア・フックなど
位置(再整理)
セルビア共和国は、東ヨーロッパの南寄りに位置している内陸国。パンノニア平原の南に隣接し、バルカン地域の北に近接している共和国。
- 近隣諸国
- 領域は、パンノニア平原の南辺に連なり、北でハンガリー共和国と、西でクロアチア共和国、ボスニア=ヘルツェゴビナと国境を接している。南西でモンテネグロ、アルバニア共和国の国土と接している。南では、F.Y.R.M.(マケドニア共和国旧ユーゴスラヴィア連邦)、東でルーマニア、ブルガリア共和国と国境を接している。
基本情報
- 目標値8〜10程度の簡単な判定で、PCが知ってることにして構わないでしょう。場合によってはプレイヤーに事前提示しても可。
セルビア共和国の基本情報 2009年版
(別ウィンドウで並べて見ると、多分便利)
用途
セルビア共和国は、コソヴォ=メトヒヤ自治州やボスニア=ヘルツェゴヴィナ?に向かうPCチームの前哨基地、あるいは冒険の経由点として使用することをお勧めします。ことに、ヴォイヴォディナ自治州は、2006年現在、比較的平穏な情勢にあると想定。(⇒ ヴォイヴォディナ自治州)
なお、セルビア共和国では、多数派の地域感情としては、対米感情やEU諸国に対する感情はよくないことでしょう。この件については、「運用例」の項を参照してください。
地勢と地域
地勢と環境
セルビア共和国の国土は、北部の平野と南部の山岳地帯とに大別される。
南部の山岳地は概ね2000m内外。この山岳地帯の縁辺は、500〜1000m程度の丘陵地に連なり、局所的に北部平野に深く食い込んでいる区域もある。特に、首都ベオグラード?付近では、丘陵地が首都圏の南まで迫り、平野の南域を東西に分けている。
国土の中北部を、クロアチア領内から発し、クロアチア 〜 ボスニア・ヘルツェゴビナ?国境を流れてきたサヴァ川が概ね東流。サヴァ川が、首都ベオグラード?のあたりでドナウ川に合流し、さらに東流していく。
北部から中北部にかけての平野は、大陸性の温帯気候で四季がある。ことに中北部では、春先によく濃霧が発生し、飛行機に欠便が出る。
南部の山岳地帯は、極めて冷涼。5〜9月は、比較的温暖だが、その他の時期は日中平均気温が0℃を割る日が年間100日を越え、積雪も多い。
【参照データ】
- 気候と時差 セルビア・モンテネグロ(YAHOO!トラベル 海外エリアガイド)
「ベオグラードの平均気温と降水量」のグラフが見られます。
地域区分
セルビア共和国は、形式的には、29の行政区に区分されている。
29の行政区の大別は次のよう。ヴォイヴォディア自治州?が7行政区からなり、中部セルビアが17の行政区からなる。コソヴォ=メトヒヤ自治州は、5つの行政区からなる。
【参照】
なお、2006年現在、セルビア共和国では、幾つかの政党からコソヴォ=メトヒヤ自治州を含む国土全域を、6つの州に再編するプランが提案されている。このプランの実施は、コソヴォ=メトヒヤ自治州の地位の最終的決定と連動するだろう。現状ではプランにすぎないとみるべきだろう。
(ただし、「ブルーローズ」のシナリオ・メイクでは、地域の大別を地勢と関係づけて掴むのに便利そうです)
【参照】
地域は、行政区分とは別に、便宜上、以下のように整理していくと把握し易いでしょう。
- 北部平野
- 主にヴォイヴォディナ自治州の領域。(⇒ ヴォイヴォディナ自治州)
- 中北部平地
- ヴォイヴォディナ自治州領域よりも南で、概ねサヴァ川及び、同川合流後のドナウ川南岸の平野。
この平地は、西寄の平地、中ほどの丘陵地、東寄りの平地に細分できる。 - 首都圏 首都ベオグラード?の都市圏は、ここで言う「北部平野」と「中北部平地」の両方に渡っている。この都市圏の南には、南部山地から突出して来た丘陵地が迫り、中北部平地の南西と南東とを分けている。
- 西寄りの平地 ボスニア=ヘルツェゴヴィナ?とセルビア=モンテネグロとの国境部から、ベオグラードの南に迫っている丘陵地の西麓まで、東西に広がっている。
- 中ほどの丘陵地 南部山岳地帯から連なり、サヴァ川、ドナウ川の南岸まで迫っている。
- 東寄りの平地 南部山岳地帯から流出し、ドナウ川に合流しているモラヴァ川?下流の流域。南北に細長い。
- 東辺の丘陵地 東寄り平地のさらに東辺は、ドナウ川がルーマニアとセルビア=モンテネグロとの国境を成している箇所の南岸。この地域のセルビア共和国領は、ほとんどが丘陵地に占められている(ルーマニアと国境を接している部分に狭小な平地が存在)。
この丘陵地は、大局的にはルーマニア領の東カルパティア山脈(トランシルヴァニア・アルプス、南カルパティア山脈)と、ブルガリア領のバルカン山脈とをブリッヂする型になっている。 - 南部山岳地帯
- 南部山岳地帯の最南端で、コソヴォ=メトヒヤ自治州の南部が、モンテネグロ、アルバニア領と、F.Y.R.O.M.?(マケドニア共和国旧ユーゴスラヴィア連邦)領との間に挟まれるように突出。
- コソヴォ以外のセルビア共和国諸州は、コソヴォ自治州の領域の北西から東部にかけて洲境を接している。
人口分布
【参照データ】
2000年の統計に基づく“GDPv3”の人口分布図を見ると、統計上は、全域に薄く広く人口が分布しているかに思える。しかし、過去の紛争で、難民の流出流入も多く、その後の帰還民も少なくない。統計だけを信頼するのは控えた方がいい。
(モンテネグロの分離により、今後、モンテネグロからセルビアへの移住者が生じた可能性もある)
シナリオ・メイクでは、統計上の平均人口密度や、“GDPv3”の数値やグラフを踏まえたうえで、地勢も加味して補正イメージを検討するようお勧めしたい。
低湿地の多いヴォイヴォディナ自治州東部?、やコソヴォ地域を含む山岳地帯では、都市や集落への人口集中が、他の地域より多い、と想定していくといいだろう。
主要都市
- 北部平野
- ヴォイヴォディナ自治州の領域 ノヴィサド?(州都)、スボティツァ?、パンチェヴォ?
- 自治州以外のセルビア共和国領 ベオグラード?(首都)
- 南部山岳地帯
- 自治州以外のセルビア共和国領 ニーシュ?
- コソヴォ=メトヒヤ自治州の領域 ⇒ コソヴォ=メトヒヤ自治州
正規の出入国ゲート
- スカイ・ゲート
- 連邦首都ベオグラード?付近に国際空港が存在。
- 国際鉄路
- F.Y.R.O.M.?(マケドニア共和国旧ユーゴスラヴィア連邦)首都のスコピエ?と首都ベオグラード?との間に、国際鉄路が1本設けられている。この路線は、コソヴォ自治州洲境のすぐ東側を北上すると、モラヴァ川?上流域から下流にかけ流域を北上。ベオグラードの手前でモラヴァ川流域を離れ、ベオグラードに向かっている。
- スコピエとの間には、他にコソヴォを経由する国際鉄路も1本布設されている(⇒ コソヴォ=メトヒヤ自治州)
- ブルガリア共和国の首都ソフィア?とベオグラード?との間に、国際鉄路が1系統、設けられている。この路線は、バルカン山脈とロドピ山脈?との間の渓谷沿いにセルビア=モンテネグロ領内に入った後、山岳地帯の渓谷部を走り、セルビア共和国南東の地方都市ニーシュ?に至る。ニーシュで、スコピエ 〜 ベオグラード間の国際鉄路に接合。
- ルーマニアとの間には、南西部の地方都市ティミショアラ?から、セルビア側のパンチェヴォ?を経由しベオグラード?に至る路線が1本、布設されている。
- ハンガリーとの間には3本の国際鉄路が通る。ハンガリー首都のブダペシュト?から、ヴォイヴォディナ自治州北部のスボティツァ?、ヴォイヴォディナの州都ノヴィサド?を経由し、連邦首都ベオグラード?に至る鉄路。ハンガリー領の国境の都市セケド?からスボティツァ?を経由してさらに西部に至る路線、セケドとベオグラード?との間の路線の3本。最後の、セケド 〜 ベオグラード間の路線は、パンチェヴォ?でルーマニアからの基幹鉄路に接合している。
- なお、ブダペシュト? 〜 ベオグラード?を結ぶ鉄路には、ノヴィサドの南東でクロアチア領から続く路線も接合。
- クロアチア共和国との間には、首都サグレブ?からセルビア領に至る国際鉄路が1本布設されている。この路線は、ベオグラードの北西方向で、ハンガリーとの間の基幹鉄路に接合している。
- ボスニア=ヘルツェゴヴィナ?との間には、直接セルビア領に至る国際鉄路は布設されていない。クラアチア領を経由し、クロアチア 〜 セルビア間の国際鉄路に接合した路線がある。
- モンテネグロ共和国との間では、首都ポドゴリツァ?とベオグラードとを結ぶ鉄路が1本布設されている。この路線が事実上の国際鉄路になっている。
- アルバニア共和国との間には、コソヴォ自治州の領域を含め、直接セルビア領に至る国際鉄路は布設されていない。アルバニア首都から、モンテネグロの首都、ポドゴリツァに至る国際鉄路が、モンテネグロ 〜 セルビア間の路線に連絡している。
- 国際自動車道
- F.Y.R.O.M.?(マケドニア共和国旧ユーゴスラヴィア連邦)との間には、基幹的な国際自動車道が2本布設されている。いずれも、スコピエ?から国際鉄路に絡むように布設され、西側のルートはコソヴォ自治州の領域に入る。東側のルートは、モラヴァ川?流域を下流まで北上した後、ドナウ川の南岸をベオグラードに至っている。このルートは、セルビア共和国南東部の基幹自動車道で、ブルガリアやルーマニアとの間の国際自動車道が複数接合している。
- セルビア共和国とコソヴォ自治州領との間の自動車道については「コソヴォ=メトヒヤ自治州」の項も参照のこと。2005年現在、コソヴォ自治州とのルートは、国際自動車道に準じる扱いで、ゲイトの通交がコソヴォ側にて国連安全保障部隊(KFOR)の警護も受けた部隊に管理されていると想定。
- ブルガリア共和国との間には、国際自動車道が3ルート布設されている。1番南側のルートはソフィアからの国際鉄路に並走するようにセルビア領内に入っている。
- 残り2本のルートは、ブルガリア - セルビア国境北寄りを概ね東西に通過。1番北寄りのルートは、セルビア領内で、セルビア - ルーマニア国境に沿うように走り、ルーマニア領に向かう。このルートには、セルビア領内でセルビア - フルガリア国境沿いに布設されたルートが分岐している。このルートには、ブルガリアとの間の真ん中の国際自動車道が十字交叉。十字交叉したルートは、セルビア中南部東寄りの丘陵地帯を鞍部で通過し、セルビア 〜 マケドニア間の基幹自動車道に接合している。
- ルーマニアとの間には、国際自動車道が2ルート布設されている。南側のルートは、セルビア領内で、セルビア - ルーマニア国境に沿うように走り、ブルガリア領に続いている。
- ルーマニアとの間の北側ルートは、南西部の地方都市ティミショアラ?から、国際鉄路に絡むように走り、パンチェヴォ?を経由してベオグラード?に至っている。
- ハンガリー共和国との間では、ハンガリー側のセケド?からスボティツァ?に至った後、ノヴィサド?を経由。ノヴィサドの東方でドナウ川を渡河した後、ベオグラード?に至るルートが基幹自動車道になっている。このルートからは、スポティアのあたりでクロアチア領に至るルートが分岐している。なお、ハンガリーとの間には基幹自動車道を含めて、5本の国際自動車道が布設され、それぞれに地上ゲイトが設けられている。
- クロアチア共和国との間には、基幹的な国際自動車道が3ルート布設されている。1番北寄りのルートは、ハンガリーのセゲド、セルビアのスボティツィアに通じるルート。
- 1番北寄りのルートは、ザグレブ?とベオグラードとの間を概ね東西に結び、セルビア領内では、ドナウ川の南、サヴァ川の北を通っている。
- 第3のルートは、南北のルートの間で、セルビア領内に入ると、ドナウ川北岸を東西に走った後、北にカーブ。スボティツィア 〜 ベオグラード間の国内基幹道に接合している。
- ボスニア=ヘルツェゴヴィナ?との間には、国際自動車道が2本布設されている。いずれのルートも、2005年現在、ボスニア側、及びセルビア側独自の判断で国境閉鎖されることもままある、と想定。(GMはシナリオの都合で処理してもいいでしょう)
- 北側のルートは、セルビア共和国の領内に入った後サヴァ川南岸を通りベオグラードに至る。このルートは、サヴァ川に面した地点で北上するルートが分岐、クロアチア 〜 セルビア間の国際自動車道の内、南よりの2本と交わりつつ、スボティツィア 〜 ベオグラード間の国内基幹道に接合している。
- モンテネグロ共和国との間では、首都ポドゴリツァ?とベオグラードとを結ぶ自動車道が、セルビア 〜 モンテネグロ間の鉄路に絡むように布設されている。
- アルバニア共和国とセルビア共和国とを直接結ぶ基幹的な国際自動車道は、布設されていない。アルバニア首都から、モンテネグロ首都のポドゴリツァに至る国際自動車道が、モンテネグロ 〜 セルビア間のルートに連絡している。
- ただし、アルバニア領とコソヴォ=メトヒヤ自治州のメトヒヤ地方との間には、複数の地方道が山地の鞍部を経由していると想定。
- 主要な国際河川
- ヴォイヴォディナ自治州を含め、コソヴォ=メトヒヤ自治州を覗いたセルビア共和国領を流入、流出する国際河川は、主要なものにドナウ川、ティサ川?、サヴァ川、及びドラヴァ川がある。
- また、セルビア共和国とモンテネグロとの間にはリム川が、コソヴォ=メトヒヤ自治州とセルビア共和国との間には、内陸河川であるイバル川が存在。
- ドナウ川 ドナウ川は、ハンガリー領から南流し、セルビア共和国のヴォイヴォディナ自治州とクロアチア領との境を成して流れた後、クロアチア領から流れてきたドラヴァ川?を合してからセルビア領内に入る。セルビア領内では、ノヴィサド?の南側を流れた後、ベオグラード?に至っている。
- ベオグラードでティサ川?を合流したドナウは、南部から伸びてきた丘陵地の北麓沿いに屈曲し、ルーマニア - セルビアの国境を成しながら流れていく。
- ドナウ川を利用した河川交通に関しては「ドナウ川」の項を参照されたし。
- ティサ川 ティサ川?は、ハンガリー領東部から南流し、ヴォイヴォディナ自治州東部を南流。ベオグラードの都市域でドナウ川に合流。
- ティサ川を利用した河川交通に関しては「ティサ川?」の項を参照されたし。
- ドラヴァ川 ドラヴァ川は、クロアチア領内から、クロアチアとヴォイヴォディナ自治州との州境をなすドナウ川に合流している国際河川。
- ドラヴァ川は、運輸便を主体に中形河川用船舶までの運航が可能と想定。
- サヴァ川 「サヴァ川」の項を参照のこと。(⇒ サヴァ川)
- リム川 リム川は、セルビア共和国西部の山岳地帯から発し、渓谷部を通って、モンテネグロ共和国の東部で山地地帯の地方都市を経由。
- 内陸河川であるリム川は、モンテネグロ東部の山地で途切れている。2005年現在、中形までの河川用舟の通交に用いられていると想定。
- イバル川 イバル川は、セルビア共和国領南部の山地から流出して南流、コソヴォ=メトヒヤ自治州領域に流入する河川。
- セルビア共和国諸州では、河川交通には利用されていないと想定。2005年現在、コソヴォ側の洲境が国連安全保障部隊(KFOR)の警護も受けた部隊に監視されていると想定。
主要国内交通路
- 鉄路
- セルビア共和国領内では周辺諸国からの国際鉄路が、基幹鉄道網を兼ねている。
- 自動車道
- セルビア共和国領内では周辺諸国からの国際自動車道が、領内で基幹自動車網を成している。
別称類
主要国の言語
- 英語名=Republika Srbija(リェパブリク・オブ・セェルビェア)
略称=) - ロシア語表記=Республика Сербия
略称=Сербия - フランス語表記=R?publique de Serbie
略称=Serbie - スペイン語名=Rep?blica de Serbia
略称=Serbia - アラビア語名(音写)=(調査中)
- 中国語表記=塞爾維亞共和國
略称=塞爾維亞
その他
- セルビア語?名=Република Срби?а(レパブリカ・スルビャ)
通称=Срби?а(スルビャ)
(セルビア語?は、セルビア共和国の国定公用語、他に、地方行政区にて公用語指定されている言語が、複数ある)
運用例:地域感情
セルビア共和国(コソヴォ自治州?を除く)では、多数派の地域感情の内、対米感情やEU諸国に対する感情はよくないでしょう。例えば、ボスニア紛争やコソヴォ紛争に際して、米軍を主体としたNATO軍はセルビアに何度も限定空爆を敢行しています。
一例として次のような処理を挙げておきます。あるいは、以下の処理は首都ベオグラード?の都市圏に限定して運用した方がいいかもしれません。
リンク
関連項目
- セルビア共和国の参照画像集
(別ウィンドウで並べて見ると、多分便利) - セルビア=モンテネグロ
- セルビア=モンテネグロの有用地図集
(別ウィンドウで並べて見ると、多分便利) - ヴォイヴォディナ自治州
- コソヴォ=メトヒヤ自治州
- モンテネグロ共和国
周辺地域、諸国
- バルカン地域
- ハンガリー盆地
- 東ヨーロッパ
- アルバニア共和国
- クロアチア共和国
- ハンガリー共和国
- ブルガリア共和国
- ボスニア=ヘルツェゴビナ
- モンテネグロ共和国
- ルーマニア
- F.Y.R.M.(マケドニア共和国旧ユーゴスラヴィア連邦)
資料リンク
- セルビア共和国の参照コンテンツ集
(別ウィンドウで並べて見ると、多分便利) - セルビア共和国の基本情報 2009年版
(別ウィンドウで並べて見ると、多分便利)
活用や検討
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