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歴史的スーダン

歴史的スーダン れきしてきスーダン (Historical Sudan) 暫定版

記事内容追加調査中の暫定版です

PCが予め知ってていい情報

 「歴史的スーダン」は、中世にサハラより南のアフリカに進出したイスラム教徒たちが名づけた地域名。アラビア語で「黒」の複数形を意味し、地域名としては「黒人(の土地)」が含意された。現在のスーダン領よりも広い領域を指した。西欧諸国がアフリカに侵出した後も、かなりの間、継承して利用されていた。

 現在は、現スーダン領と区別するために「歴史的スーダン」と呼ぶのが慣例。

追加情報

小辞典版推奨判定
「歴史+知性 目標値8〜10」「言語+知性 目標値10〜12」
やや詳しい情報 「(歴史的)スーダン」は、ヘレネス(ポリス時代の古代ギリシア人)が、ヌビアを「エチオピア(やはり肌の黒い人の土地の含意)」と呼んだのと同類の発想と言える。
 古くから、シリア・パレスティナ?メソポタミアや古代ギリシア?、古代ローマ?などと大々的に交流し、地中海人種?が主流になっていた北アフリカとは異質な地域、といったイメージだったことだろう。
小辞典版推奨判定
「歴史+知性 目標値10〜12」「情報+知性 目標値12〜14」
やや詳しい情報 歴史的スーダンは、概ね、リビア沙漠及び、サハラ沙漠より南の、ステップ、サバンナの気候地域を指した。コンゴ盆地?以北で、ギニア湾?沿岸から、エチオピアまでの広い領域だが、南方の熱帯密林地帯と、北の乾燥地帯、半乾燥地帯との間、とイメージすると、大まかな理解ではあってもかなりイメージし易くなる。(例えば、細かく見ればチャド湖以東の歴史的スーダン中央部は、かなりの地域が半乾燥地帯に占められている)
 この地域に一部でもかかる現存国家を挙げると、以下のようになる。(概ね、西方から東方へ向けての列挙)
ギニア共和国シエラレオネ共和国リベリア共和国マリ共和国コートジボワール共和国、ブルキナファソン?ガーナ共和国トーゴ共和国ベナン共和国ニジェール共和国ナイジェリア連邦共和国カメルーン共和国チャド共和国中央アフリカ共和国スーダン共和国エリトリア国エチオピア連邦民主共和国ジブチ共和国ソマリア民主共和国
 現在のスーダン領は、歴史的には西スーダンと呼ばれた地域の中核部と言っても、そう間違いではない。エチオピア高原?に関しては、西欧諸国の侵出期にも長く独立を保った関係から、歴史的スーダンの内での少し性格の違う地域、とイメージされることが多い。しかし、中世のアラブ人は、エチオピアも「(歴史的)スーダン」の一部とイメージしていたことは、記憶しておいても損ではなだろう。

小辞典版推奨判定
「歴史+知性 目標値12〜14」
詳しい情報 歴史的スーダンと一言に言っても、歴史的には決して一様の地域ではなかった。大きくは、ニジェール川流域地域、コンゴ盆地?、ナイル水系?上流域、エチオピア高原?など、複数の中心地を持ち、各地域の狭間に勢力が形成されることもあった。
 アラブ人勢が地域に進出していくようになってからだけでも、アルワ王国?、ガーナ帝国?、カネム・ボルヌ帝国?、ソンガイ帝国?ノバティア王国、マクリア王国?他、多数の国家が盛衰した。

GM向け参考情報

 「歴史的スーダン」は、極めて大づかみな地域概念です。実際の歴史でも、東スーダン(歴史的スーダンの東部)、中部スーダン、西スーダンに大別することがよくなされました。

 西欧諸国が侵出し、植民地支配を及ぼした時代には、東スーダンはほとんどフランスの支配下におかれ、中部スーダンではフランスの支配が優勢で一部にU.K.(連合王国)の支配がなされました。西スーダンは少し特殊で、U.K.とその影響下にあったエジプト(政治史で「アングロ=エジプト」政府とも呼ぶ)との支配力、影響力が強く及びました。が、エチオピア高原?は長く独立を保ちました。(ソマリ・ランド?はU.K.領とされましたが、現在のジブチ領などはイタリア領とされました。

 中世にアラブ人イスラム商人が定常的な交流を築いた時期には、すでに土着の有力国家は、その多くがイスラム化していました。

 ニジェール川などを経由した中継貿易で、イスラム教が伝播していったのだ、と推測されています。あるいは、「貿易に有利なので、国家がイスラム教を採用したのだ」とみなす説もあります。実際、マリ帝国?の宗教は、イスラム教と土着の民俗宗教とを折衷したものだったようです。

 アラブ人イスラム商人たちは、歴史的スーダンには主にニジェール川を利用して進出していったケースが多いようです。

用途

 マスウーディー?やバクリー?、イブン・ハルドゥーン?やイブン・バトゥータ?など、中世イスラム教徒の地理学者、探検家たちが歴史的スーダンについて記したか(?)と思われる未確認の草稿などを、導入用題材に使う手が考えられます。

 古代史ネタとしては、伝説的な古代ローマの遠征軍や、彼らが植民市を築いたと言う伝承。サハラが沙漠化する以前にまで遡るサハラ越えの交易(トランス・サハラ交易?)なども題材として考えられます。

活用や検討

活用


検討

  • 検討の項は記名記入を推奨(無記名記入は書き換えられても仕方なし、ってことで)

更新日時:2006/02/11 08:23:53
キーワード:
参照:[クァーラ・オアシス] [アフリカ州のランド・マーク] [ランド・マーク] [スーダン共和国] [アフリカ] [ナイル諸語]
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