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アレクサンドリア,エジプトの〜

エジプトのアレクサンドリア (暫定版)

記事内容追加調査中の暫定版です。

アラビア語名の音
Al Eskendereyya(アル-イスカンダレーヤ)
英語名
Alexandria(アレクサンドリア)

PCが予め知ってていい情報

  • 「判定処理なしに、PCが知ってることにしていい」情報とします。

 「エジプトのアレクサンドリア」は、現エジプト=アラブ共和国北部の地中海沿岸で、ナイル・デルタの北西部に位置する県(アレクサンドリア県)、及び同県の行政中心地アレクサンドリア市(アル-イスカンダレーヤ)を意味する。

 現在は、普通「アレクサンドリア」と言えば、ことにアレクサンドリア市を指す。しかし、少なくとも後氷期?から現在までの歴史研究をワールド・ワイドに支援するブルーローズのメンバーは、過去において、エジプト以外にもアレクサンドリアがあったことを知っているだろう。

 アレクサンドリア市は、現在でもエジプト第2位の大都市で、軍港も擁す港湾都市になっている。近傍に国際空港2つが位置し、アラブ諸国や南アジア、欧米などからの来訪客、観光客、避暑客が多い。

【参照イメージ】

【参照地図】

追加情報

  • 「簡単な判定に成功すればわかる情報」とします。
小辞典版推奨判定
「交流+知性 目標値8〜10」「情報+知性 目標値10〜12」
やや詳しい情報 アレクサンドリア市の市域は、北で地中海に面し、南東の塩湖マリュート湖との間に挟まれ、東西に細長い。地域は地中海性気候?で、エジプト国内の最も過ごしやすい都市の1つ。
 アレクサンドリア市には、エジプトの他の県同様、大統領に任命された県知事が、中央政庁から派遣され県を統治している。
 市域の南でマリュート湖近くに位置するエル-ノウズハ空港と、市域の南西25kmほどに位置しているボーグ・アル-アラブ空港とに国際便が就航している。
 市域の西部で地中海に突出したファロス半島?の東西にできた東湾と西湾が、「アレクサンドリア港」と総称される。
 現在、アレクサンドリア港はエジプト有数の貿易港。観光客の乗降も多い。
小辞典版推奨判定
「情報+知性 目標値10〜12」
やや詳しい情報 アレクサンドリア市の人口は、1992年の統計で338万人ほど。市域は、北で地中海に面し、南東の塩湖マリュート湖との間に挟まれ、東西に細長い。
 アレクサンドリア港は、現在のエジプト=アラブ共和国最大の港湾。シナイ半島方面から、天然ガスや石油のパイプラインが引かれており、原油を輸出している。
小辞典版推奨判定
「歴史+知性 目標値10〜12」
やや詳しい情報 エジプトのアレクサンドリア市は、B.C.332年、東征軍を率いてきた古代マケドニア?のアレクサンドロス3世?が建造を命じた。実際に都市としての完成を見たのは、アレクサンドロス3世の死後、プトレマイオス2世?の代で、以降プトレマイオス朝?の王都として栄えた。
 しかし、プトレマイオス朝時代の建造物は、エジプトがローマ皇帝領に移行する過渡期に戦禍を被ったり、地震や津波に見舞われたりした。現在同様、地中海に面す市街は東西に細長かったため、大きな被害を被った。現在見られる歴史的遺構は、ほとんどすべてがローマ時代以降のものになる。
 プトレマイオス朝時代の遺跡、遺物については、アレクサンドリア港の海中発掘などで、いくつかが知られている。ただ、アレクサンドリア港は、エジプト海軍の軍港であり、政治的、軍事的状況に応じて海中調査の中断を命じられることが多い。アレクサンドリア港の海中発掘には、まだまだ調査の余地がある、と目されている。

  • 「難易度が、ある程度高い判定に成功すればわかる情報」とします。
小辞典版推奨判定
「歴史+知性 目標値12〜14」「情報+知性目標値14以上」
さらに詳しい情報 アレクサンドリアは12世紀頃から衰退し、19世紀のムハンマド・アリー朝?の時代まで都市も衰退した。交易中心としての地位も東に位置するラシード(ロゼッタ)に奪われていた。現在のアレクサンドリア市街が、近代西欧風の町並みなのは、ムハンマド・アリー朝時代以降に再開発されたためだ。
 12世紀から、アレクサンドリア市が衰退に向かったのは、ナイル川の支流だったカノポス川の河口が堆積土でふさがってしまったため。マリュート湖湖底にも泥がたまり、それまでのような川舟の往来も不可能になった(当時まで、マリュート湖もナイル水系に繋がっていた)。
 こうして12世紀からナイル水系?から切り離されてしまったアレクサンドリアだが、上流でアスワン・ダム?アスワン・ハイダムが完工してからは、海岸線の後退が著しく、問題になっている。
 海岸線の後退は、ナイル・デルタの沿岸部全域に渡る問題だが、元々アレクサンドリア市は砂州の上に建てられた都市だけに、影響は大きい。無論、ナイル水系から途絶しているため影響が大きいとの事情もある。
小辞典版推奨判定
「魔術+知性 目標値12〜14」「歴史+知性目標値14以上」
さらに詳しい情報 プトレマイオス朝時代を通じて、国際都市、学芸の中心地として栄えた古代アレクサンドリアは、古代エジプトの秘密知識の集積地でもあった。プトレマイオス朝時代には、新プラトン主義や新ピタゴラス主義、ユダヤ教の哲学的思弁などが栄え、相互に刺激を与え合った。この時代、ヘルメス文書?が密かに編纂されたりもした。
 これらの古代の秘密知識の流れは、キリスト教の主教座が設けられてから、一見、途絶したかに見える。しかし、グノーシス主義の流れの内に密かに継承され、一部はイスラム世界にも伝わっていった。
小辞典版推奨判定
「歴史+知性 目標値14以上」
専門的知識 アレクサンドロス3世は、何もない無人の土地にエジプトのアレクサンドリア建造を命じたわけではない。都市が建造された地域には、すでに2つ、もしくは3つの集住地が存在していた。
 1つは、古代エジプト人の漁村ラコティスで、現在のアレクサンドリア市街西部に位置していた。もう1つは、現在のアレクサンドリア市街西部に位置する岬の付け根あたりにあったカノポス。
 古代にはカノポス川の河口が開けていたあたり。ここは、集住地というより、土着のエジプト人と外国船航海者との交易ポイントだったかもしれない。
 もう1つは、現在の岬の先端部。ここは、古代ファロス島?の地中海に面した小湾で、集住地と言うよりも、あきらかに外国船の短期寄港地として使われていた。

GM向け参考情報

 エジプトのアレクサンドリアに関する情報は、ルールブックでは限定情報の第34章に見られます。

用途、用法

 エジプト=アラブ共和国第2の都市で、国際都市でもあるアレクサンドリアは、派手な戦闘には向きません。その代わり、セッション冒頭でのちょっとしたアクション、ミッション途上での探索や、NPC間の情報戦めいた駆け引きには適した舞台と言えます。

 派手めのアクションをしたければ、例えばはアレクサンドリア港海中でのやりとりを考えてもいいでしょう。人目につかない、人目を引かない範囲でのやりとりを考えてみましょう。

 シナリオ・メイクやマスタリングでは、アレクサンドリア港がエジプト海軍の軍港も擁していることを意識して、うまく活用するといいでしょう。海中での戦闘があまり派手になり過ぎないように、例えば、海軍の哨戒艇などを使うとか、いろいろ手を考えるといいでしょう。陰謀組織の方も、人目は避けたいでしょうから。

参照イメージ

  • アレクサンドリア市あたりの衛星イメージ
    (アレクサンドリア市あたりの衛星イメージ,NASA?Wikimedia Commons

参照地図

地勢と環境

 アレクサンドリア県もアレクサンドリア市も、地勢は平坦。

 気候は、地中海性気候。

 アレクサンドリア市の南には、塩湖であるマリュート湖が存在。マリュート湖の南の県域では、綿花や小麦が栽培されている、と想定。

地域区分

 アレクサンドリア市の市域は、東西32kmほど、南北の最大幅5.2kmほど。

 2007年現在、アレクサンドリア市は、行政上6つの地区に区分されている。

 以下に、アレクサンドリア市の市域を便宜的に大別してみる(行政区分とは別)。

アレクサンドリア市西部
 市域の西部には、古代のファロス島?との間が陸続きに成った小半島が存在。これは、古代アレクサンドリア市でファロス島との間に設けられた堤道に土砂が堆積して半島をなしたもの。半島西の西湾、東の東湾のそれぞれが港湾として運営されている。
 西湾には、市内南部を通ってきたマフムーディヤ運河(ムハンマド・アリー朝?時代に開削されたもの)が通じている。
 西部から西に向かう道路は、西方のリビア方面に向かう道路、ナイル・デルタ西部を大きく回ってカイロ?に至る道路に通じている。
アレクサンドリア市中部
 市域の中部から東にかけての沿岸ビーチは開放されている。
 中部東寄りには、カイロとの間を結ぶ鉄路の終着駅であるマスル駅、ラシードに向かう路線の駅が存在。
 中部から南に向かいカイロに至る自動車道が敷設されている。
アレクサンドリア市東部
 沿岸部では、中部から続くビーチが開放されている。
 市域の東部には、緑地の多い公園が広がっている。
 公園は、モンタザ宮殿区よりも東のマアムーラ海岸では、沿岸近くまで整備されている。その西では、市域南縁を東西の中ほどまで設けられている。

主要スポット

カイ・トゥーベの要塞
 15世紀にマムルーク朝のスルタンの命で建造された石造り、3階建ての要塞。現在は、モスクと海洋生物博物館が設けられている。
 アレクサンドリア市西部で、ファロス半島突端の東部に存在。
 記録によれば、古代のファロス灯台の跡地に建てられたと伝えられている。
 1995年、沿岸部の海中発掘により、ファロス灯台の一部だったと思われる遺物が発見されている。
ポンペイの柱
 アレクサンドリア市西部の中ほどで、マフムーディヤ運河が南流する地区の東方に存在。
 紀元3世紀にディオクレティアヌス帝のために建てられた記念石柱。高さ25m、柱回り8m。近傍にスフィンクス像や、聖牛アピスが埋葬された地下室が設けられている。
コム・エル・シュカファのカタコンベ
 アレクサンドリア市西部の中ほどで、ポンペイの柱の南西に存在。マフムーディヤ運河が南流する地区の東方にあたる。
 小さな庭のように整備された区画に入り口があり、有料で中を見学することもできる地下墓地の遺跡。紀元前2世紀に作られた地下3層の墓地で、ファラオ時代とローマ時代の建築スタイルが取り混ぜられている。
ビブリオテカ=アレクサンドリア(現代アレクサンドリア図書館)
 各国の援助を受けて、現エジプト政府が設けた図書館。2002年会館。
 アレクサンドリア市西部の東端で、東湾に面している。
 閲覧に特別な事前許可を要する古文書庫が併設されている、と想定。
ローマ劇場址
 アレクサンドリア市中部の西寄りで、マスル駅の北にて市街の内に存在するローマ時代の円形劇場の遺跡。1964年に発見された。
グレコ・ローマン博物館
 アレクサンドリア市中部にて、ローマ劇場址の北東に位置。
 ローマ風の建物を模した作りの外観。主に、プトレマイオス朝時代から、アラブ・イスラム勢が侵攻してくるまでの、ローマ時代、ビザンツ時代の遺物を収蔵、展示。ほとんどが、ナイル・デルタと中エジプトの出土品。
モンタザ宮殿
 19世紀末に建てられた、当時のエジプト王家の離宮(夏の別荘)。アレクサンドリア市東部の沿岸にて、広い庭園に囲まれた複数の建物からなる。
 主要宮殿アル・ハラマレックの1階はカジノ、2階、3階は王家が所有していた宝物が展示されている博物館。別の建物アル・サラムレックは高級ホテル。他に、モンタザ宮殿ビーチを見下ろす庭にもホテルが運営されている。
(これらの高級ホテルは、通常のミッションでPCが宿泊するランクではない、と想定)
アブ・イール
 アレクサンドリア市街の東外縁に位置するひなびた漁村。海岸にシーフード・レストランが数軒並ぶ他、これといった見所はない。ただ、アブ・イール湾の沖合いでは、18世紀にネルソン提督率いるU.K.艦隊がフランス艦隊を撃破した海戦が戦われた。

正規の出入国ゲート

スカイ・ゲート
 アレクサンドリア市の空港は、市域近傍に2つが位置している。
 市域の南東でマリュート湖近くに位置するエル-ノウズハ空港と、市域の南西25kmほどに位置しているボーグ・アル-アラブ空港とに国際便が就航している。
(どちらの空港にも、国内便も就航)
海港
 アレクサンドリア港

主要交通路

空路
 カイロ?ルクソールシャルム・エル-シェイクとの間を、国内便が就航。
鉄路
 カイロ?との間の基幹鉄路が、アレクサンドリア市内のマスル駅まで至っている。
 マスル駅からは、地中海沿岸を西方に、リビアとの国境まで至る鉄路も発している。
 他に、アレクサンドリア市内には、東方のラシード(ロゼッタ)との間を結ぶ地方路線も敷設されている。
主要自動車道
 ロゼッタからアレクサンドリアに至る道、カイロからタンタ?を経由してアレクサンドリアに至る道、アレクサンドリアから地中海沿岸を西方に向かう道の3ルートが主要自動車道。
 西方に向かう道は、アブ・ミーナー?の手前でギザ?、カイロ?に至る道が合流している。
水運
 市域を通り湾に通じているマフムーディヤ運河は、ナイル川を経てカイロにも通じている。この運河は、河川用小形舟での通航が可能、と想定。シー・エクスプローラー級船舶の遡行は不可能と想定。
市内交通
 アレクサンドリア市内では、バス、タクシーの他に、路面電車も運行されている。

活用や検討

活用

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重要な改訂の情報

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