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ナイル・デルタ

ナイル・デルタ

簡易版です。気づいたとこの増補、改訂、優先に大歓迎。

アラビア語名の音
(調査中)
英語名
Nile Delta
フランス語名
Delta du Nil

PCが予め知ってていい情報

  • 「判定処理なしに、PCが知ってることにしていい」情報とします。

 「ナイル・デルタ」は、地中海の南岸東部で、ナイル川の河口部に形成された、大きな三角州を指す地域名。世界最大級の沿海デルタの1つ。「世界最大の三角州地帯」とも言われる。

 「カイロ市?の北から地中海沿岸部にかけてのナイル支流流域」と思えば概ね正しい。「ナイルの下流域が、幾つも支流に別れている地域」とイメージしても遠くない。

【参照イメージ】
【参照地図】

追加情報

  • 「簡単な判定に成功すればわかる情報」とします。
小事典版推奨判定
「情報+知性 目標値=8〜10」
簡単な情報 (シナリオによっては、ゲーム前ブリーフィングでプレイヤーに伝えるGM裁量をしてもいいかもしれない)
 現在、ナイル・デルタの沿岸部は、しばしば、「西のアレクサンドリア港から、東のポート・サイイドまで」、と言われる。
 沿海部は、おおよそ240kmほどの長さを持つ。ただし、これは外縁部の長さ。潟湖状の地形を複数持つ海岸線は、実際にはもっと長くなる。
 カイロ?の北縁あたりがデルタ地帯の基点と目され、南北長はおよそ160kmほどになる。面積は概算で、25,000平方kmほどと言われる。
 現在のエジプト領では、ナイル川流域部が人口集住地で、他の沙漠の多い地域と極端に人口密度が異なる。その内でも、ナイル・デルタは、人口の多い方だ。
 気候は、地中海性。降水量は多くはない。例年100mm〜200mmの間で、ほとんどは冬季に降る。ただし、夏季の湿度は高め。
 気温は、7月、8月にもっとも暑くなる。日中平均30℃ほどで、最高で48℃ほどになることもある。冬季には、通例、5℃〜10℃ほどの気温に収まり、すごし易くなる。
 沿海部に多い潟湖状の地形も特徴的な地形だ。冬季には、潟湖地帯を中心に、海鳥の群れが見られる。
 デルタ地帯には、古代ほどではないが、カエル、カメなどの水棲生物が多く棲息。古代には棲息していた、ナイル・クロコダイルやカバは、現在は見られない。
小事典版推奨判定
「情報+知性 目標値=10〜12」
やや詳しい情報 ナイル・デルタの地形は、極めて長期の堆積で扇形に形成されている。上空から見た場合、しばしばナイル川の流れを茎に見立て、「蓮の花(の形状)」と形容される。
(古代エジプトでは、伝統的に蓮の花は下エジプトを象徴する植物とされ、上エジプトを象徴するパピルス?を対にされることが多かった)
 デルタ地帯の堆積層は、平均すると、概ね24m強と言われている。
 アスワン・ダム?、及びハイダムが完成した後、ナイル川は水流がコントロールされ、増水に伴う氾濫も起さなくなった。当然、ナイル・デルタの供給されていた堆積物の量も減り、地味が貧しくなってきている。現在、ナイル・デルタ地域の農耕地では、化学肥料を含んだ肥料が多用されている。
 また、海岸線の縮退も懸念されている。ナイル・デルタの沿海部は、海底地震や、それに伴う津波に対して、脆弱で、古代にも何度か大きな災害に見舞われたことが記録にも記されている。地球温暖化に伴う海面上昇の影響も懸念される。
【参照地図】
  • ナイル・デルタ地域地図(Egyptology
    ナイル・デルタ地域地図
小事典版推奨判定
「歴史+知性 目標値=10〜12」
やや詳しい情報 古代には、ナイル・デルタは、ナイル川下流が「7つの支流に別れて潤わせる土地」と呼ばれた。現在、ナイル川下流の支流も、幅が狭くなっている。
 古代の「7つの支流」が絶えたわけではないが、主要な川筋は2本になっている。西のラシード支流と、東のダミエッタ支流だ。
 古代に言われた「7つの支流」の残りも、幅が細くなった水路のように流れてはいる。これらの支流、水路の間を無数の用水路(運河)が巡り、各所の農耕地を潤している。
【参照地図】
  • 古代のナイル・デルタ推定復元地図(Egyptology
    古代のナイル・デルタ推定復元図

  • 「難易度が、ある程度高い判定に成功すればわかる情報」とします。
小事典版推奨判定
「歴史+知性 目標値=12〜14」
やや詳しい情報 ナイル・デルタ地帯では、遅くとも、現在から5000年ほど前には、ヒト集団による農作がはじめられていた。紀元前3千年紀頃のことになる。
 もちろん、それ以前から石器人集団の活動は見られる。ただし、古代エジプト王朝が、大規模な治水事業を興すようになるまで、ナイル・デルタ地方の定住人口は、上エジプトよりも、むしろ少なかったと思われる。低湿地が多く、居住適地はむしろ限られていた、と思われる。
 古代エジプト王朝が、古王国時代?、ナイル・デルタのすぐ北に隣接したメンフィスに王朝の拠点を設けたことにも、こうした事情があってのことだろう。
 ただし、こうした事情は、新石器時代にナイル・デルタ地域が、文化的後進地域だったことを、必ずしも意味しない。例えば、ナイル・デルタ地域からは外れるが、遠くは無いファイユーム地方からは、ファイユームA文化と分類される、新石器時代末のエジプト地域最古と言える定住地遺跡が発掘されている。
 ナイル・デルタ地域も、居住人口は少なかったはずだが、むしろ、地中海沿岸部から、牧畜などの技術が流入してきた可能性は考えられている。
 しかし、その後、後の上エジプトにB.C.4000年頃には広がったナカダ式文化?の工芸品が、B.C.3500年頃には、ナイル・デルタも含んだ下エジプトでも広く用いられるようになっていった。

GM向け参考情報

 「増補待ち」。

【参照地図】

別称類

主要国の言語

  • アラビア語名の音=(調査中)
  • 英語名=Nile Delta
  • フランス語名=Delta du Nil
  • スペイン語表記=Delta del Nilo
  • ロシア語表記=Дельта Нила
  • 中国語表記=尼羅河三角洲

活用や検討

活用

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重要な改訂の情報

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    (誤字脱字の訂正や、文章を整える程度では記録不要)
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検討

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更新日時:2008/04/22 08:36:35
キーワード:
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