南西イングランド
PCが予め知ってていい情報
「南西イングランド」は、イングランド?の広域行政区の1つとして、2005年現在整備再編が取り組まれている地域。よく、南イングランド地域(行政実体はない)の1地区とみなされる。
ウェールズの南部に隣接しているグロスターシャー?、その南に連なるウィルトシャー?、さらに南でイギリス海峡?に面すドーセット、と言った領域以西の地域が含まれる。U.K.(連合王国)本土領の内では温暖で、避寒地、観光地とのイメージが強い。
南西イングランドでも、最西端のデヴォン?県と、同県の東に隣接するコーンウォール?県とは、併せて「西部イングランド」と呼ばれることもある(歴史的な意味でコーンウォール地方?と呼ばれることも)。
南西イングランドは、西部と、よりアクセスし易い東寄りの諸県とに大別してイメージされることが多い。
南西イングランドのウィルトシャー?地方にある、ソールズベリー平原?には、ストーン・ヘンジ?、エイブべリー?などの新石器時代の遺跡が存在。
ソールズベリー?市近郊には、ブルーローズの重要施設が設けられている(このオフィシャル設定は限定情報です、「PCが予め知ってていい情報」とするかどうかは、各GMの指示に従ってください)。
追加情報
南西イングランドでは、伝統的には、農牧業、漁業、繊維産業などが盛んだった。他に、造船業を中心とした機械産業、鉱業も営まれていたが、現在は斜陽。
近年は、ブリストル市?を中心に、他国資本の航空宇宙産業、自動車製作、エレクトロニクス機器などが盛んになってきている。他に、やはりブリストルをセンターとした物流産業も盛ん。
また、観光、アウトドア・レジャーを主にしたサーヴィス産業の収益が大きい。
GM向け参考情報
基礎データ
- 目標値8〜10程度の簡単な判定で、PCが知ってることにして構わないでしょう。場合によってはプレイヤーに事前提示しても可
- 面積
- 23,829平方km
- 面積対比
- U.K.(連合王国)“本土領”の1割弱。日本国の6%強。
(日本国の関東地方の7割ほどの面積) - 人口
- 4,928,458人(統計準拠年不明)
- 人口対比
- U.K.(連合王国)“本土領”人口の8%強。日本国の4%弱。
(対比した統計の年度が異なる、あくまで目安として) - 平均人口密度(概算)
- 1平方kmにつき、206人程度。
ただし、南西イングランド域内の人口は、東密西粗の傾向にある。東辺のグロスターシャー?、旧ウィルトシャー?、旧ドーセット、旧エイヴォン?4地域の人口は、比較的多い。特に、旧エイヴォン県県都だったブリストル市とその近郊?には人口が集中。 - 平均人口密度の対比
- U.K.(連合王国)の8割強。日本国の6割程度。
(対比した統計の年度が異なるので、あくまで目安として) - 政治体制
- 2005年現在、広域行政区としては再編過程にある、と想定。
- 民族事情
- アングロ系のブリッツ?(ブリティッシュ)が多数派だが、ブリストルの大都市圏?には、アイリッシュ?やウェーリッシュ(ウェールズ人?)の居住も多い。また、コーンウォール地方には、古いケルト系文化の色合いが濃く遺っている。
- 言語事情
- 英語が事実上の公用語になっている(明文規定はない)。
- 宗教事情
- 国教会が主流。
- GDP
- 582億UKポンド(統計準拠年不明)。概算で1,046億米ドル。
- GDPの対比
- 概算値に基づく対比なので、あくまで目安として。
U.K.(連合王国)の6%程度。日本国の3%弱。 - 住民1人あたりGDP
- 11,877UKポンド。概算で21,358米ドル程度。
- 住民1人あたりGDPの対比
- 概算値に基づく対比なので、あくまで目安として。
U.K.(連合王国)“本土領”平均の8割弱。日本国の8割弱。 - 通貨単位
- UKポンド。
- 首都
- ――
- 基礎データ内の数値は「民族事情」「宗教事情」以外の数値を、ウィキペディア、及び、UK Trade & Investimentの地域別ガイドなどから参照し、端数を丸めるなどの処理をしました。
- 「民族事情」や「宗教事情」の記述も、複数のソースを相互参照して整理したものです。
用途
南西イングランドのウィルトシャー?地方にあるソールズベリー平原?には、ストーン・ヘンジ?、エイブエリー?の遺跡が存在。
ソールズベリー?市近郊には、ブルーローズの重要施設がオフィシャル設定されています。この設定は限定情報(ルールブック、p.247参照)ですが、作り立てのPCであっても「予め知ってていい情報」とGM裁量した方がいいでしょう。
南西イングランド地域は、、ブリストル市とその近郊?を除くと、イングランド?特有の田園が多い地域の1つ、とイメージされがちです。実際は域内各所にそれぞれの特徴があり、「東から西に向かえば向かうほど、時間の流れがゆったりしていくようだ」とも言われます。
西部のコーンウォール地方?が観光地として再開発されているだけでなく、東部にもストーン・ヘンジや、エイブベリーの遺跡、ローマ人が開発した温泉地バース?などがあります。また、エクスムア国立公園?、ダートムア国立公園?といった公園施設も多いため、「自然環境が豊かな地域」とのイメージが強く抱かれるのでしょう。U.K.(連合王国)内では、比較的温暖なため、避寒地として知られるスポットも多い、との事情もあります。
ハイキングやサイクリングなどの屋外レクリエーションが盛んで、国定ハイキング・コースなどが整備されています。また、北岸や西部には、サーフィン・スポットとして有名な町も幾つかあり、サーフィンだけでなく、パラ・セーリング、パラ・グライダーなども盛んです。
総じて、U.K.本土領内では、「ちょっとしたアクションに発展するかもしれない調査行」に適したスポットが多い地域とは言えるでしょう。
シナリオ題材としては、新石器時代末の巨石文化ネタ、ケルト・ネタが有望。アーサー王関連のフォークロアも豊富です。
地勢と環境
グレイト・ブリテン島?の南西部で、北はセヴァーン川?が流出するブリストル水道?、南はイギリス海峡?に挟まれ、全体が半島のようにも見える地域。地理的には、西端でケルト海?及びケルト海棚?に突出しているコーンウォール半島も含まれている。
大局的に見れば平坦な地勢だが、ところどころにかなりの起伏を有す丘陵も散在。特に西部のコーンウォール地方?では、手前のサマーセット県?から、大きいが緩やかな丘陵地が入れ違うように連なっている。
気候は、グレイト・ブリテン島?内では温暖。
埋蔵資源としては、西部で錫が豊富。古代、ケルト系の部族は、河川に流出する小粒の錫を採取し、南東イングランドのワイト島?を交易拠点として、大陸側との長距離中継交易の交易品にしていた。コーンウォール県やデヴォン県には、19世紀まで営まれていた錫鉱山もあった。
地域区分
南西イングランドに含まれているのは以下の7地域。
グロスターシャー?、
旧ウィルトシャー?、
旧ドーセット、
旧エイヴォン?、
サマーセット?、
デヴォン?、
コーンウォール?
(“旧”とあるのは近年の行政改革で行政区が再編された地域、または、一部都市などが独立した地域。あるいは、一部都市圏が県と同格の単独市として分離したなど)
人口分布
人口は東部に片寄り、特に、旧エイヴォン県県都だったブリストル市には人口が集中している(2003年の統計で40万8千人)。「西部イングランド」、または「コーンウォール地方?」とも呼ばれる、コーンウォール県、デヴォン県の人口は少なめ。
やや古い数値(1991年)だが、次のようなデータを挙げることはできる。
領域 | 面積 | 人口(概算) | 平均人口密度(1平方kmあたり) |
旧エイヴォン? | 1,332平方km | 933,000人 | 700人程度 |
旧ドーセット | 2,653平方km | 645,000人 | 243人程度 |
グロスターシャー? | 2,653平方km | 528,000人 | 199人程度 |
旧ウィルトシャー? | 3,476平方km | 565,000人 | 162人程度 |
デヴォン? | 6,703平方km | 1,010,000人 | 150人程度 |
サマーセット? | 3,452平方km | 460,000人 | 133人程度 |
コーンウォール? | 3,530平方km | 468,000人 | 132人程度 |
- “旧”とあるのは近年の行政改革で行政区が再編されている地域。あるいは、一部都市圏が県と同格の単独市として分離したなど。
旧エイヴォンは、ブリストルを県都にしていたため、人口、人口密度ともに高くなっている。
ちなみに、同じ1991年の数値を整理すると、「西部イングランド(歴史的なコーンウォール地方に近い)」とそれ以外の南西イングランドとの対比は次のようになる。
- 西部イングランド(デヴォン県、コーンウォール県)
- 人口147万8千人 平均人口密度144人/平方km
- デヴォン、コーンウォール以外の南西イングランド
- 人口313万3千人 平均人口密度230人/平方km
主要都市
- グロスターシャー?
- グロスター?(県都)
- 旧ウィルトシャー?
- スウィンドン?(単独市)、ソールズベリー
- 旧ドーセット
- ボーンマス?
- 旧エイヴォン
- ブリストル?
- サマーセット?
- タウントン?(県都)
- デヴォン
- エクセター(県都)、プリマス
- コーンウォール?
- トゥルーロ?(県都)
正規の出入国ゲイト
- 海港
- ブリストル水道?を臨むブリストル?が、アイルランド島及び、大西洋航路の海港。
- ボーンマス?、及び、ウェイマス?から、チャンネル諸島、及び、フランスのシェルブール?との間のフェリー便が周航。シェルブールとの間では、トーベイ?にもフェリー便が周航。
- プリマス?では、スペイン?北部との間でフェリー便が周航。
- 国際鉄路
- ユーロ・トンネル?を利用した貨物便列車が、ブリストルのターミナル駅まで運航。
主要交通路
- 地方空港
- ブリストルの近く、ボーンマス郊外、エクセター?近傍、プリマスに地方空港が存在。
- 鉄路
- 域内では、ブリストル市をターミナルに、ウェールズ方面に至る路線を含めた鉄路が4方に延びている。この内2系統は、サマーセット県?県都のタウントン?で合流し、デヴォン県?県県都のエクセター?に至る。エクセターには、他に、グレイター・ロンドン?から南東イングランドを経由してきた基幹鉄路が至っている。
- エクセターからは、さらに、コーンウォール半島の南岸沿いにプリマス、ペンザンスに至る路線と、半島を横断し、北岸に至る路線とが続いている。
- ドーセット?には、南東イングランドから南岸沿いを走ってくる鉄路が通り、グレイター・ロンドン 〜 エクセター間の主要鉄路網に交叉していく。ただし、この路線は本数が少なく、ドーセットに「域内でも交通の不便な僻地」とのイメージを与えている。
キーワード:
参照:[ドーセット,イングランドの〜] [ドーチェスター,ドーセット県の〜] [メイデン・キャッスル] [ブルターニュ地域圏] [二アール・ノイジァラック] [南東イングランド] [トゥルーロ] [カタール国の有用地図集] [ソールズベリー] [エクセター] [ユネスコ世界遺産] [マリア] [遺跡] [ブリストル] [ヨーロッパ州のランド・マーク] [バース・アンド・ノース・イースト・サマーセット] [ドーセット] [U.K.(連合王国)] [サーン巨人] [デヴォン] [コーンウォール半島] [U.K.(連合王国)の諸地域] [ドーチェスター] [オックスフォードシャー] [バース市街] [サマーセット] [チョーク・フィギュア] [エイヴォン] [グロスター] [バース] [グレーター・ロンドン] [コーンウォール] [プリマス]