歴史技能
歴史技能 れきしぎのう
「歴史技能」は、「ブルーローズ」のキャラクターに設定される24種の技能の1つで、乙女座の技能。
「歴史に関する様々な知識」の量を示す数値、とルールブックのp.61にはある。
歴史技能を使うと、発掘や鑑定に関わる判定にも挑める。
ルールの検討
歴史技能は、あまり便利に運用しすぎると、謎解きに絡めるPCが偏りすぎる、との問題が生じることもある。
この件、各セッション環境でメインに遊ばれるシナリオ傾向によっては、あまり気にする必要もないかもしれない。PCチームのキャラクター構成とプレイヤーの嗜好が一致すれば、かえって分担がはっきりして遊び易いということもあるだろう。
一概には言えないが、キャンペーン・プレイに取り組むGMは、1度はある程度の限定運用も考えた方がいいだろう。
また、いわゆる「トンデモ知識」に関する判定が欲しい、との要望もよく聞く。
これも、単発セッションをプレイしているとあまり気にならない問題点だ。キャンペーン・プレイをしていくと、えてして「歴史技能で処理される歴史知識」と「トンデモ知識」とがゴッチャになって混乱することも起きがちだ。
この関連についての対処法は、「ハウス運用」の項で提案していきたい。
運用
基本
ルールブックに見られる用例。
- 歴史に絡んだ謎に気づく。(ルールブック、p.61)
- 歴史についての知識を知ってたことにできる。(ルールブック、p.61)
- 歴史についての鑑定をおこなえる。(ルールブック、p.61)
- 発掘作業をおこなえる。(ルールブック、p.61)
応用
ルール準拠、ないしは順当な適用で、ルールブックに用例の見当たらない使い方。
- 「歴史についての知識」の限定運用
- 第1次大戦終戦以降の出来事については、内容に応じ「情報+知性」または「陰謀+知性」を基本判定方式として運用し、「歴史+知性」判定は、目標値を高くする。これは、歴史学で言う「現代史(同時代史)」の区分を踏まえた運用になる。
- 旧ソ連崩壊?に前後した出来事以降に生じた出来事については、内容に応じ「情報+知性」または「陰謀+知性」を基本判定方式として運用し、「歴史+知性」判定は、目標値を高くする。これは、政治学やジャーナリズムで言われる「同時代史」の区分を踏まえた運用になる。
- 情報収集のルール(ルールブック、p.92〜)の類例を根拠に、「歴史研究業界関係者からの聞き込みによる情報収集」に使うといいだろう。
学者だけでなく、地域の民間研究者、あるいは政府の文教関係者なども含めるといい。
ハウス運用
部分的なルールの拡大解釈や限定解釈も含んだ応用例。
- 歴史に絡んだ謎に気づく
- 幾つかの関連情報を把握した上で、「歴史/分析+知性」の組合わせ判定で処理する。
このハウス運用では、ルールにある「歴史+直観」判定で直観できる内容は、「周囲の理解を得がたいインスピレーション」とみなしていく。例えばセレスティアル・ゲートが得意とする分野だ。
平たく言えば、「歴史+直観」で処理できるのは「トンデモ知識」の類と限定していくハウス運用。これに対し「歴史/分析+知性」に成功して気づける「歴史の謎」は、幾つかの関連情報間の矛盾に気づくもので、一応、まじめに検討してくれる相手が多い問題提起もできるものとする。
「歴史の謎」を問題提起できるだけで、その背後の「真相」まで解明できるものではないとする。「真相」の解明は、1つや2つの判定で処理できるものではないはずだ。それは、パーティーの冒険を通じても達成できるかどうか、わからない領域の課題だろう。
- 「歴史についての鑑定」の限定運用
- 古美術品(建築物の遺構も含む)の類については「表現+知性」判定を基本判定方式として運用し、「歴史+知性」判定は、目標値を高くする。
- 古文書類や碑文類については「言語+知性」を基本判定方式として運用し、「歴史+知性」判定は、目標値を高くする。
- 以上の2種の応用を導入した場合、「歴史+知性」の鑑定が優先されるのは、例えば出土した遺骨や遺跡の地層などになる。要するに、「歴史」技能を、より「考古学」関連に特化した技能として限定気味に用いていく運用法。
このハウス運用に関しては、「調達技能」のページにある「ハウス運用」「専門的な“見立て”」の項も相互参照されたし。⇒ 調達技能
- トンデモ知識の類に関する限定運用
- 「歴史+直観」判定で、直観できる内容を、普通の学会や一般社会では、まともに取り合ってもらえない分野の歴史知識に限定する。いわゆる超古代文明の話題は、ほとんどこの方式で処理していく運用。
魔術的な歴史知識は「魔術+知性」判定と兼ねあわせ、どちらを基本の判定方式にするかは話題に応じて判断していく。
この判定でも、成功や大成功で得られる直観は、シームレス・ワールドの真相に近いものとして運用していく(どれくらい近いかはGMが処理していく)。ただ、多数の証拠を集め、綿密に論証しないと、一般社会からは、まともには相手にされないだけだ。
仮に、オカルト雑誌や、東スポ風のメディアに取り上げられたとしても、それは「まともに取り扱われた」部類には数えない。
ローズ考古学財団は、超古代文明の研究を専門的におこなっているので、証拠さえ伴えば、かなり聞いてくれる。つまり、一般社会を納得させるには、財団を納得させる以上の証拠収集や研究、論述が必要になる。
もし、何かの意図があって、担当キャラに、真相から離れた直観を得させたければ、《夢と希望》を使って判定結果を大失敗に代えればいい。
キーワード:
参照:[調達技能] [地位技能] [誘惑技能] [チョーク・フィギュア] [情報技能] [Ask Asia] [技能] [小辞典ルール編] [カシュタ] [古代エジプト略史] [セント・キルダ諸島] [チップス集] [交流技能]