情報技能
情報技能 じょうほうぎのう
「情報技能」は、「ブルーローズ」のキャラクターに設定される24種の技能の1つで、天秤座の技能。
セッション現場では、「情報」とは略さない方がいいだろう。何かと混乱の元になりそうだ。
「さまざまな情報を手にいれる技能」と、ルールブックにはある(p.61)。
基本的には、「情報収集技能」ととらえていくといい。
「情報+知性」で、「ある情報を、知識として予め知っているか?」を処理することもできる。こちらの用法は「物知り判定」である。
ルールブック、p.61には、次のようなことも書かれている。
ルールの検討
情報技能は、「情報収集技能だが、たまたまある知識を知っているかの物知り判定に使う用法もある」と、覚えていけば、概ね楽に運用できるだろう。
ただし、物知り判定は、他の判定方式が優先されることもあるし、万能ではない、としておくべきだ。
情報技能の運用は分析技能との使い分けで迷いがちだ。情報技能は「情報を収集する技能」で、分析技能は「得た情報を分析する技能」。これが基本になるが、GMにはある程度、柔軟な運用も期待したい。
「電脳+知性」で処理するパソコン検索による情報収集を、「情報+」の判定と併用するとして、どっちを基本判定方式にし、どっちの目標値をあげていったらいいのか? 当然の疑問がおきる。
「入手の難しい背景情報」とはどこまでか? 例えば、「電脳+」で高度な判定を要するだろう、国家の機密情報や、大企業の極秘情報まで情報技能で扱えていいのか? 「犯罪+社交」や「陰謀+社交」との兼ね合いはどうするのだ? これも当然の疑問だろう。
「ブルーローズの内部情報」はともかく、「陰謀組織の内部情報」まで、情報技能で扱えていいのか? バランス的に便利すぎないか? との疑問もあるだろう。
- 分析技能との使い分け
- 情報技能は情報を入手するための技能だが、分析技能は入手した情報、データを分析し、その意味を理解するための技能。これがルールだ。しかし、情報を入手した瞬間に、背景を察することができてしまう、ということもあるだろう。
- GMには、ある程度柔軟な運用を期待したい。
- プレイヤーの方も、あまりに鋭すぎる推測だった場合、「情報収集」に続いて、GMから「分析+」判定が指示されることもある、と承知しておいた方がいいだろう。
- 「入手の難しい背景情報」とはどこまでか?
- この件は、ルールブック、p.88からの「情報と交渉」の章、特に、p.91からの「調達」と、p.92からの「情報収集」の項を参照。
- 「情報+社交」で収集できるのは、「公開のマーケットで、サービスとして流通している」程度の情報とある。国家機密や、大企業の極秘情報は、「情報+社交」では入手できない。それを知りたければ、幾つかの情報を収集した上で、「分析+」判定に挑むべきだろう。分析に成功すれば、秘密にされていることのアウトラインは推測できるかもしれない。(目標値は高そうだ)
- あるいは、あえてリスクを犯して「電脳/犯罪+知性」で、ハッキング行為を試みる選択肢もあるかもしれない(GMに聞いてみてください)。
- 「陰謀組織の内部情報」までわかっていいのか?
- いいのか? と疑問に思っても、ルールには「扱える」と書いてある。この件に疑問がある場合は、GMを交えて相談することをお勧めする。あるいは、限定気味のハウス運用が採用されるかもしれない。
運用
基本
ルールブックに見られる用例。
- ある情報を、知識として予め知っているかを判定する。(ルールブック、p.61)
- ある情報を直観的に知っているかを判定する。(ルールブック、p.61)
一見おかしな文章に思える。「情報+知性」で知ってたことにできる情報との違いもわかりづらい。これは「ブルーローズ」で使う「直観能力」の意味が、日常語の用法よりも偏った意味であるため。
「情報+直観」判定は、「ある情報を、直観能力に基づいて感知できたか」の判定、ととらえるといいだろう。
GMは、「情報+知性」判定よりも、曖昧な情報やPCが受けた印象を伝えるようなマスタリングを心がけるといい。
- ある情報を、過去に誰かから聞いたことがあるかを判定する。(ルールブック、p.61)
この判定は、あまり安易に運用されると、便利すぎて、かえってセッションのやりがいを損ねかねない。運用はマスタリングの考えどころになるだろう。 - 「公開のマーケットで、サービスとして流通している」程度の情報を入手する類の、情報「調達」に等しい難易度とみなす。(ルールブック、p.92)
この運用では、「交流+社交」判定や「犯罪+社交」、「軍事+社交」などと使い分けていくといい。報道メディアなどを通じた「最新ニュース」などについては、「情報+社交」を使うといいだろう。
「交流+社交」を一般人相手の聞き込みに使い、「軍事+社交」「犯罪+社交」、「地位+社交」などを、特殊な集団へのコネクションが有効な場合の聞き込みに使う、など。 - ブルーローズ部門の情報収集網から情報を入手する。(ルールブック、p.92)
「ゲームマスターは表面的な情報データベースとして、ここから情報を提供してよい」と書かれている。これは、「データベースのように、マスタリングで使っていい」という意味で、PCがおこなう「データベース検索」の判定は「電脳+」の判定を使う。
応用
ルール準拠、ないしは順当な適用で、ルールブックに用例の見当たらない使い方。
- ある情報を、過去に誰かから聞いたことがあるかの判定
- 「情報+社交」判定だが、運用はデリケートだ。次のような運用法が考えられるだろう
- 「犯罪」「軍事」「陰謀」「生存」「歴史」「交流」「電脳」「治療」などなど、専門化された技能に関する情報については、「適した技能+社交」に限定する。「情報+知性」で扱えるのは、社会常識的な分野やトリビア、経済情報、政治情報、自然科学の情報など、専門的に扱う技能が思い当たらない分野に限定する。
- 専門化された技能に関する情報については、「適した技能+社交」を基本型と考え、「情報+社交」で判定する場合は、目標値をより高く設定していく。場合によってはGM判断で「無理」とする。
- 専門化された技能に関する情報については、必ず「情報/適した技能+社交」の組合わせ判定で処理する。
- ブルーローズ部門の情報収集網から情報を入手する判定
- 「ゲームマスターは表面的な情報データベースとして、ここから情報を提供してよい」と、ルールにはあるが、GMをする人には、物語内時間の消費について、1度は検討しておくことをお勧めする。検討した上でセッション展開などを睨み「たまたまナサニエルが知ってたんだけどね」などと処理するのは適正なGM判断だろう。
- ナサニエルに「わかった、その件は調べてから、後でメールを君のPADに送っておこう」とする処理、「それは、財団でも調べ切れていないな(だから君たちが派遣されたんだ)」などのマスタリングも、もちろんあり。
ハウス運用
部分的なルールの拡大解釈も含んだ応用例。
- シンプルな対処は、ルールにある「内部情報」を、本来の意味「内部から流出した情報」ではなく「陰謀組織の内部についての(過去に調べられた)情報」と限定解釈していく運用。
過去にブルーローズが調査した情報は、古い情報かもしれないし、財団自体が誤った情報に基づいて方針をたてているかもしれない(その辺を確かめるためにもPCは派遣されるのだ)。
ただし、陰謀組織とコネクションを有しているキャラクターに限っては、コネクションの性質に応じて「情報+社交」、「陰謀+社交」、「交流+社交」などの判定を認めるてもいい。
- 「情報+社交」で入手できるのは、あくまで「公開のマーケットで、サービスとして流通している」情報(ルールブック、p.92)とみなす。
なぜ、「+社交」かと言うと、情報技能に秀でたキャラは、過去の経験からどんなソースにあたればどんな情報を期待できるかについての知識が豊富なのだ。例えば、政府刊行物とか、一般紙より詳しい業界紙とか、経済団体の研究機関のニュース・レターとか、そういうソースを一般人よりたくさん知っているのだ――、と、解釈していく。 - 「公開のマーケットで、サービスとして流通して」いない秘密情報の類については、求める情報の性質に応じて、適当な縁故を使用した情報判定でのみ、トライ可能とする。例えば、陰謀組織や、財団最高理事会、あるいはシャドウ・ウォー?に直接関係しない諜報組織などへの縁故は使っていいだろう。トライする情報の種類によって必要とされる縁故は異なる。
このハウス運用法は、「陰謀組織やブルーローズの内部情報について」便利すぎる使われ方を制限していくために有効。財団理事会なり、ジェシカ・ローズなりへの縁故を使えば「陰謀組織の内部事情についてローズ財団が知っている程度の情報」にはトライできる。それ以上の情報については、対象の陰謀組織への縁故を用いなければ判定不能とする、など。
大企業の秘密情報などについては、ローズ財団の縁故を使えばトライ可能としてもいいだろう。
キーワード:
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